Go to contents

空の王者ラプター

Posted December. 05, 2017 09:12,   

Updated December. 05, 2017 09:15

한국어

第1次世界大戦は塹壕戦だった。機関銃のような直射火器の発展で塹壕が重要になった。そして、塹壕を突破するために機関銃にもびくともしない戦車が作られた。第2次世界大戦は戦車を利用した電撃戦が中心となった。そして戦車を攻撃する航空機である攻撃機が登場した。さらに、空中を掌握する必要性が台頭し、戦闘機が登場した。韓国戦争は、第2次世界大戦末期にはじめて実戦配備されたジェット戦闘機が戦場の主役になった最初の戦争だった。

◆強力な対空ミサイルの登場により、戦闘機と爆撃機の役割が一時縮小されたかに見えたが、これを蘇らせたのは敵の探知を避けるステルス機能だ。戦闘機ではF22ステルス戦闘機が、爆撃機ではB2ステルス爆撃機が最先端を走っている。F22はラプター、B2はスピリットと呼ばれる。ラプターは戦闘の際、飛行して相当量の爆弾を投下できる爆撃機能も有している。ラプターは猛禽類の総称だが、恐竜ヴェロキラプトルの略称でもある。

◆在日米軍所属のF22戦闘機6機が、4日から韓米合同空軍演習のために光州(クァンジュ)飛行場に来て、8日まで滞在する。在日米軍のF35A戦闘機6機とF35B戦闘機12機も韓国に来た。F35Aは、F22が高額なうえ、輸出による技術流出が憂慮されるため米軍が生産を中止し、代わりに使用しているステルス戦闘機だ。韓国は、米国と結んだF35A40機の導入を契約し、来年に1次分の6機を保有することになる。

◆米空軍には187機のラプターがあるという。ロシアと中国の戦闘機には、まだラプターの相手になる戦闘機はない。これが、米軍がラプターの生産をひとまず中止し、価格面でより安いF35の生産に集中している最も重要な理由だ。中国がラプターに対応するために、今年3月に実戦配備したのが「殲20」だ。習近平国家主席の「強軍夢」の核心戦力だ。しかし、ステルス機能が脆弱でラプターの相手としては依然として力不足と見られている。今後もしばらくはラプターが「空の王者」だ。

宋平仁(ソン・ピョンイン)論説委員pisong@donga.com