Go to contents

「知っておくべきことだけ知れ」

Posted November. 29, 2017 09:14,   

Updated November. 29, 2017 10:15

한국어

映画「007」シリーズは、MI6(英秘密情報部)のハンサム工作員の活躍を扱う。007の名前、ジェームズ・ボンドは仮名で、「007」がコード名だ。ベールに包まれたこの秘密工作員の個人情報については、情報機関のトップも知ろうとしない。「遮断の法則」だ。「知っておくべきことだけ知れ(Know only to need to know)」は情報機関の鉄則だ。

◆国家情報院(国情院)の積弊を清算するという美名の下、呆れたことが起こった。秘密取扱の認可を受けていない積弊清算タスクフォース(TF)の民間人が、情報機関のコンピュータのメインサーバーをのぞき見たのだ。中国内の北朝鮮レストランの従業員集団脱出事件に問題がないかも確認した。国情院職員や中国内の協力者などの情報も含まれた最高機密に分類される資料だ。先に見て、後で秘密取扱の認可を受けはした。このTFには進歩系の教授、弁護士、市民団体幹部が参加している。

◆元国情院長のA氏は、「元国情院長3人のうち2人の拘束よりも、民間人が国情院のコンピュータのメインサーバーをむやみに見た事態が深刻だ」と話した。院長時代に海外の工作員の情報を知ろうとしなかったとも語った。情報機関の最高機密を見るようしたとすれば、責任者は後に責任を厳しく問われなければならない。A氏は、最悪のトップに金万福(キム・マンボク)、元世勲(ウォン・セフン)元院長を挙げた。情報機関をソウル市のように考えて賄賂を受け取ったウォン氏よりも、誇示欲が強いキム氏を危険と見た。2007年の大統領選前日、北朝鮮になぜ行ったのか、金正日(キム・ジョンイル)総書記に機密を漏洩しなかったのか。

◆2010年頃、オサマ・ビンラディンの側近と国内の宝石商の通話を盗聴した国情院は、米国、イスラエル、サウジの情報機関に伝えた。テロや麻薬情報だけでなく情報機関間の情報共有はますます強化される傾向だ。しかし、信頼できる情報機関だけでA級情報まで共有する。最高機密が公開される情報機関を誰が信頼するだろうか。不意に敵の攻撃を受けることは「情報の失敗」を意味する。韓国の国情院だけC級情報だけ共有されるC級情報機関の扱いを受ける場合、安保に大きな穴があくことになる。大問題だ。

崔英勲(チェ・ヨンフン)論説委員 tao4@donga.com