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エジプトのテロとスーフィズム

Posted November. 27, 2017 09:19,   

Updated November. 27, 2017 09:56

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24日、イスラム過激派組織の武装集団に襲撃され、300人以上の死者を出したエジプトのビル・アルアブドのイスラム教礼拝所は、スーフィズムのモスクだ。「スーフィ」とは、アラビア語で羊毛を意味する「スーフ」から派生した言葉で、初期に信徒が羊毛で作った服を着たことが由来だが、今はスンニ派、シーア派とは異なる分派に成長した。スーフィズムは、律法や儀礼よりも個人の信仰を強調する神秘主義教団だ。白い服を着たスーフィズム信徒がくるくる回って恍惚境に至る姿は有名だ。

◆スンニ派の過激組織「イスラム国」(IS)が今回のテロの直接の背後という証拠は出ていないが、生存者はテロリストがISを象徴する黒い旗を掲げていたと証言する。これまでISはエジプトのキリスト教分派であるコプト教を襲撃したり軍部隊や警察を攻撃したが、このようにモスクを攻撃して大量殺害をしたことはない。スンニ派極端主義に同調しない人を暴力で排斥するISの宗教的宣戦布告が始まったのではないかと推測されている。

◆同じイスラム教なのにISはなぜイスラム教礼拝所を攻撃したのか。律法に忠実な原理主義は、神との合一を追求する神秘主義とは相克する。伝統的なイスラム教では、スーフィズムを「墓崇拝者」すなわち異端と見る。スーフィズムは聖者の墓を訪れて祈る聖者崇拝の伝統を持っているが、ISはこれを偶像崇拝または多神教と解釈する。スーフィズムはイエスも聖者の一人と見て崇める。このようなスーフィズムの伝統を原理主義では容認できなかったのだ。

◆すべての宗教原理主義がそうであるように、イスラム教のアイデンティティを脅かす存在も内部にある。今回のテロには、シナイ半島の地政学的要因と数十年間、政府から差別を受けてきたベドウィン族の疎外感と怒りが作用しているが、その基底にあるのは「私の信仰だけが正しい」という宗教原理主義だ。シリアやイラクからISが追い出され、ますます過激化する様相だ。すべての宗教の根本は愛と寛容だが、なぜ宗教が暴力と憎しみの種になったのか残念だ。宗教は救援者なのか破壊者なのか。エジプトのテロが多くの悩みを抱かせる。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)