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トランプの核カバンと「命令拒否」

Posted November. 20, 2017 09:07,   

Updated November. 20, 2017 09:47

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1962年、ソ連がキューバに長距離攻撃用ミサイル基地を建設しようとすると、米ソは一触即発の危機に包まれた。10月27日朝、ソ連との核戦争を目前にしたケネディ大統領の脳裏に、火災と毒物、混沌と災で破壊された世界の凄惨な姿がよぎった。ケネディとソ連のフルシチョフ書記長の葛藤を記録した『核時計零時1分前―キューバ危機13日間のカウントダウン』の著者、マイケル・ドブスは、ケネディの煩悶を時間帯で伝える。

◆第2次世界大戦で海軍中尉として太平洋で魚雷艇を指揮したケネディが体験した戦争は、ホワイトハウスやペンタゴンで眺めたものとは違った。日本の軍人は喜んで命を捧げたが、米軍兵士は生き残ろうと必死だったと感じた。ケネディは1962年初め、歴史家バーバラ・タックマンが書いた第1次世界大戦の記録書『八月の砲声』にも深い感銘を受けたという。戦後にドイツの後任の首相が前首相に、「どうしてこのようなことが起こったのか」と問うと、前首相は、「こうなるとあの時に分かっていたなら・・・」と後悔したという。ケネディはこの本と自身の経験から、キューバのミサイル危機を克服する知恵を見出した。

◆米大統領の核攻撃の暗号は、「フットボール(the Football)」と呼ばれる黒カバンに入っている。重さ20キロのカバンには、核攻撃のオプションマニュアルや大統領真偽識別カード、核攻撃命令を下す通信装置が入っている。大統領が承認すれば、直ちにモンタナ州とダコタ州北部の平原にあるサイロからミサイルが発射される。敵の核攻撃の報告を受け、大統領が報復を決める時間はわずか4分ほどだ。

◆米戦略軍のジョン・ハイテン司令官が18日、「違法と判断されれば、トランプ大統領から核攻撃の指示を受けても拒否する」と述べた。即興発言を日常的にするトランプ氏が、まるでツイートを投稿するかのように核攻撃を命令した場合、予想される世界的災を阻止するという意味のようだ。「毎晩私が心配するのは北朝鮮」と言い、違法な攻撃命令は実行できないというハイテン氏の言葉から、55年前のケネディの苦悩がうかがえる。

崔永海(チェ・ヨンヘ)論説委員