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吃音英雄

Posted November. 04, 2017 09:58,   

Updated November. 04, 2017 10:11

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「ハッピーバースデー、ミスタープレジデント~」。1962年、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで開かれたケネディ大統領の45歳の誕生日パーティーで、マリリン・モンローは特有のささやくような声で史上最も有名な歌を歌った。多くの男性の心を揺るがしたモンローのセクシーな声は、実は彼女が学生時代、吃音症を治療してついた癖だ。

◆エルビス・プレスリーは、吃音を治すために歌を始め、ロックンロールの帝王になった。オーストラリア出身のポップスター、カイリー・ミノーグが歌を始めたのも吃音ためだった。吃音だった呉巨敦(オ・コドン)元海洋水産部長官は、自信をつけるために声楽を始め、番組の舞台にまで立った。ブルース・ウィリスとエミリー・ブラントは、演劇を通じて吃音を克服し、スターになった。個性的な演技で、映画の度に「Mで始まる悪口」を言うことで有名な俳優、サミュエル・L・ジャクソンは、「悪口を繰り返して吃音を治した」と告白した。

◆およそ100人に1人が吃音症だという。言葉は学ぶ2歳から7歳の間に初めて吃音の症状が出るということは分かっているが、なぜ生じるのかは正確に明らかになっていない。専門家たちは、緊張など心理的要因や声帯、呼吸器など身体的な問題を原因と見る。脳機能が原因の可能性もあるという研究結果もある。診断は様々だが、治療法に対しては専門家の見解は概ね一致する。自信を持ち、周囲に吃音症であることを堂々と伝えよ。

◆今年、ワールドシリーズMVPに選ばれたヒューストン・アストロズのジョージ・スプリンガーもこの原則に忠実だった。彼は子供の頃、ひどい吃音症で苦労した。今でも時々言葉に詰まるが、インタビューの要請には躊躇なく応じる。7月のオールスターゲームでは、マイクをつけて試合中に生中継でインタビューをした。彼は「吃音症で苦労している人に役立つことを願う」とマイクをつけた理由を説明した。言語障害の子供のための慈善活動もしている。ヒューストンだけでなく、吃音患者からも英雄視されるに値する。

朱性元(チュ・ソンウォン)論説委員swon@donga.com