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[オピニオン]KBSは「神のテレビ局」か

[オピニオン]KBSは「神のテレビ局」か

Posted November. 03, 2017 07:27,   

Updated November. 03, 2017 09:07

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同じ出入り先に通っているKBSのとある記者から、このような言葉を聞いたことがある。「先輩記者やプロデューサーたちがある日、突然居なくなるが、定年退職間際になって現れる」。うらやましい気がする一方で、『あんなふうに人事管理をするなんて、正常な組織とはいえない」という気がして苦笑が出た。

◆監査院が1日公開したKBSの機関運営監査結果によると、KBSは部・チーム長以上の幹部が務まる2職級(甲、乙)までの上位職級が2765人で、全体(4602人)の60.1%もあった。この放送局の一般職員たちは、一番高い管理職から始まって1~7職級までに分かれている。幹部社員がはるかに多い「上半身肥満、下半身虚弱」組織である。上位職級の中では一番下の「2職級乙」の昨年の平均年収は1億700万ウォン。上位職級10人中7人は務まる肩書がなく、ジム管理、福利厚生相談などの業務で日々過ごす。制作から外された幹部の席を窓際に置くことから、「窓際族」という言葉が出た。

◆入社したばかりの平社員がするにも軽い業務をしながら、1億ウォン台の年俸を受け取る職場が、果たして大韓民国にいくつあるだろうか。監査院の監査で放漫経営の実態が明らかになったからよかったものの、視聴者らは何も知らずに終わるところだった。 KBSのアナウンサー43人は、2014〜2016年に会社の承認なしに計384回の外部イベントに出て、8億6900万ウォンを手にした事実も明らかになった。公益目的の外部イベントのみ働けるという内部指針は紙切れだった。 「モラルハザード」が度をはるかに超えている。

◆KBSは、2008年と2014年も上位職級を減らすベきだと、監査院から重ねて指摘を受けた。監査院の指摘をあざ笑うかのように、2017年は2職級以上がかえって増えた。毎年昇進人事をしてきたためだ。経営陣は、労働組合の反発を言い訳にする。KBSの人件費の割合(35.8%)がSBS(16.1%)やMBC(22.5%)より高くならざるをえない理由だ。それでも公共放送だと主張し、受信料引き上げを要求する厚かましさにあきれる。「KBSは窒息死する前までは正気にならないだろう」というとある元取締役の嘆きがわかるような気がする。

異鎭(イ・ジン)論説委員 leej@donga.com