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10月が恐ろしい「ユネスコ」

Posted September. 25, 2017 09:40,   

Updated September. 25, 2017 09:46

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来月24日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の14人の国際諮問委員は、パリで4日間、記憶遺産の審査を行う。2年ごとに世界的に保全の価値がある記録物を指定する意味のある作業だ。しかし、審査を控えたユネスコ関係者たちの表情は暗い。

今年は約130の案件が議論される予定だが、案件ごとに加盟国の利害関係が絡み合っている。各国代表部の圧力総力戦でユネスコはどうすることもできず、顔色だけをうかがっている様相だ。

日本の官房長官は12日、日中韓を含む8ヵ国15の市民団体が出した慰安婦記録物を遺産に指定する場合「行動を取る」と警告した。その行動とは、分担金の留保や未納を意味する可能性が高い。

ユネスコは195の加盟国が拠出する分担金で運営される。分担金は加盟国の義務事項だ。しかし、その分担金を脅迫の「えさ」に悪用することが続いている。

分担金規模で2位を占めている日本は、本年度分を留保している。昨年も、中国の南京大虐殺の資料を世界記憶遺産に登録したという理由で、通常4、5月に拠出する分担金を12月まで出さず、ユネスコの気をもませた。今年も、慰安婦記録物の遺産指定の結果を見守るという腹づもりだ。

中国も18日、外交部報道官を通じて「慰安婦記録物の登録に日本は干渉するな」と警告したが、いざ自国の問題では水面下で圧力を加えているといううわさだ。1989年の天安門事件で、デモ隊を鎮圧するために出動した戦車の前に立ちはだかった「戦車マン」の写真が記憶遺産に指定されることを阻止するためだ。中国の分担金規模は3位。

ユネスコが顔色をうかがわなければならないのは北東アジアだけではない。分担金22%で圧倒的な1位の米国は、2011年から一円も出していない。国家と認定できないパレスチナを加盟国に受け入れたという理由からだ。ユネスコはその一方で、顔色をうかがって執行理事国から抜くこともできない。今年また、パレスチナ解放関連のポスターが案件に上がる予定だ。ロシアまで、1941年にスターリン政権がバルト3国の国民を強制的にシベリアに移住させた当時の遺産が議題に上がると、強く反発している。

今月21日現在、195の加盟国のうち77ヵ国が分担金を拠出していない(韓国は今年2月に完納)。 分担金総額のうち36%に穴が空いた状態だ。

先日会ったユネスコ関係者は、「資金不足で、すでにいくつかのプログラムを廃止しており、職員の給与まで心配しなければならない状況だ」と吐露した。

記憶遺産の申請は個人でも国家でもできる。事務総長が最終決定権者ではあるが、国際諮問委員会の結論にサインだけするのが慣例だった。しかし、世界的に「国益優先主義」が広まり、案件ごとに各国の圧力が激しいため、イリナ・ボコバ事務局長が結論を下せず、11月中旬に任期を終えるという見通しまで出ている。

後任の局長には、1、2位の米国と日本が分担金を出さないことをいいことに3位の中国が分担金を増やし、有力な事務局長候補に上がっている。日本はこれを阻止するために血眼になっているという。

国連総会で、トランプ米大統領とメイ英首相が国連分担金は公平でないと削減を予告した。第2次世界大戦後、世界や地域平和のために強大国が主導して作った国連、ユネスコ、欧州連合、北大西洋条約機構がすべて、強大国の「国益優先主義」政策で危機を迎えている。世界平和が危ういという重要な信号だ。