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[オピニオン]ジャクソンホールとダボス

[オピニオン]ジャクソンホールとダボス

Posted August. 25, 2017 09:34,   

Updated August. 25, 2017 09:44

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米国西部にあるイエローストーンの南、ワイオミング州グランドティトン国立公園の中には、小さな休養都市ジャクソンホール(Jackson Hole)がある。海抜2100メートルで1万人余りが集まって暮らす小さな山間部の町だが、周辺の地形がくぼんでいることから付けられた名前だ。町の小さな公園には、何百ものエルク角で作った門がある。ここに生息するヘラジカが自然死する際に残した角で、エルク保護区を象徴するランドマークである。タイガー・ウッズ、ハリソン・フォード、サンドラ・ブロックなどのスターたちの別荘も立ち並んでいるところだ。

◆今日から3日間、ここに世界40ヵ国以上の中央銀行総裁など金融界のパワーエリート150人余りが集まる。1978年から開催されている「ジャクソンホール会議」だ。農業が主力のワイオミング州で、当初農業学術大会としてスタートした行事だった。そのうちに1982年、カンザスシティ連邦準備銀行が、釣りを楽しむ当時のポール・ボルカー連邦準備制度(FRB)議長をマスの多いここに招待したのをきっかけに中央銀行総裁会に変わった。金融危機後の2010年、ベン・バーナンキFRB議長が2次量的緩和政策を、2014年はマリオ・ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が通貨緩和政策を取り出したところである。

◆毎年1月中旬になれば、各国の政財界と官界の大物2000人余りが4日間、世界レベルの課題を議論するダボスフォーラムも、麓町ダボスで開かれる。スイス・グラウビュンデン州の海抜1575メートルに位置している。1971年にクラウス・シュワブ世界経済フォーラム会長がフォーラムを創設したから今年で47回目となる。「少数エリートたちの既得権の宴会」だとして反グローバル化のデモも激しいが、所得不平等とグローバル低成長、貿易不均衡、気候変動、第4次産業革命など、世界の話題を網羅して年明けから注目が集まる。

◆ダボスフォーラムが開催される1月中旬は、厳しい寒さに舞い降りる雪のため、リゾートにきたと思うと大きな誤算だと参加者たちは言う。寂しい所なので、VIP警護が大都市に比べて容易な方だ。ジャクソンホールは涼しい高原に位置しているので夏にいい。韓国にもこれより良いリゾートは多いが、世界的フォーラムの開催は景色だけでできるものではない。

崔永海(チェ・ヨンヘ)論説委員yhchoi65@donga.com