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文在寅切手のブーム

Posted August. 18, 2017 10:31,   

Updated August. 18, 2017 10:35

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1980年9月5日に発行された「第11代全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領就任記念切手」を買いたいと、子供のコレクターたちがその前日の夕方から郵便局前に陣取った。突然降り出した雨を避けて入った公衆電話ボックスのなかで眠りこけた子供たちの写真が、当時、東亜(トンア)日報に掲載された。崔圭夏(チェ・ギュハ)元大統領がつかの間そのポストにいたが、ほぼ生涯(?)を見てきた大統領の顔が変わったことに対する好奇心も、そのブームに働いただろうか。

◆切手の興行に促されたのか、それとも忠誠心競争のせいなのか、全斗煥元大統領は7年間の在任期間中、自分の顔入りの切手を47回も発行した。歴代最多記録である。一方、尹潽善(ユン・ボソン)元大統領は記念切手を作らなかった。2013年2月に就任と同時に披露した朴槿恵(パク・クンヘ)切手は品薄現象が起きた。大韓民国最初の女性大統領という象徴性と直前の大統領に比べて発行量を60%も減らして、希少性が高くなったことも一役買った。

◆強固な「ファンダム」を確保した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の記念切手が大変盛り上がっている。東亜(トンア)日報社屋の隣にある光化門(クァンファムン)郵便局には昨日早朝から人たちが集まって長い列をつくった。就任100日目を迎えて郵政事業本部は、大統領記念切手500万枚(330ウォン)、小型シート50万枚(420ウォン)、記念切手帳2万部(2万3000ウォン)を発売した。切手帳の中の「自分だけの切手」は、学生時代、結婚式、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と一緒だった姿、就任式など、「文在寅の旅」が丸ごと含まれており、人気が上昇した。収集商らは、「切手帳を売り返したら5万ウォンで買いたい」と現場を歩き回った。歴代初の切手帳の追加発行(1万2000部)が決まった。

◆大統領切手は、就任初期につかの間の人気を享受するが、任期後はそれぞれ異なる運命を迎える。文大統領は光復節(日本植民地からの独立記念日)の祝辞で、「大韓民国第19代大統領の文在寅も同様に、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉だけでなく、李承晩(イ・スンマン)、朴正煕(パク・ジョンヒ)へとつながる大韓民国のすべての大統領の歴史の中にいる」と述べた。彼が継承した前任者のうち、朴正煕元大統領の生誕100周年切手は、政権が変わった後発行が白紙化された。後日、「すべての大統領の歴史」は、文在寅切手の「運命」をどのように記録するか気になる。