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「あなたはここにいる」(YOU ARE HERE)

Posted July. 29, 2017 09:23,   

Updated July. 29, 2017 09:29

한국어

「Six times」、「Bear tang」、「Chicken asshole house」... 以前、ソウル仁寺洞(インドン)のあるレストランがこのような英文のメニューを道端に出した。観光客用のメニューだが、いざ外国人はどんな料理かまったく分からなかっただろう。国内の観光地の英文の案内板に誤った表現が多いことは承知のことだが、「ユッケ」、「牛肉の煮込みスープ」「砂ぎも」の独創的な(?)解釈は失笑を誘う。

◆韓国人観光客が世界各地を旅行すると、海外で奇想天外なハングルの案内文に出会うことがある。インターネットには、中国の観光名所で撮られた誤った表示板の写真がたびたび投稿される。「落石注意」を「私は石に注意しろ」と書かれた案内板、ある商店では「ぼん菓子」を「息が切れてコメ」と売っている。

◆最近、米ジョージア州のアトランタ国際空港におかしな表現のハングル表示板が登場し、話題になった。入国手続き場に簡単な地図とともに利用客の現在位置を教える「You Are Here」という英語表現を「あなたはここにいる」と直訳したのだ。ジョージア州には韓国人が約15万人暮らし、韓国語は英語、スペイン語の次に多く使われる。現地の大韓航空と韓国人の指摘で、空港側は翌日「現在置」に書き直した。現地の韓国人メディアは、「空港に韓国語ができる職員が多いにもかかわらず、このような翻訳をしたことは驚く」という反応を示した。

◆国の品格を傷つける誤りでなければ、この程度のハプニングにあまり真剣に怒る必要はないだろう。外国の空港で「あなたはここにいる」という表示板に会えば笑えるものだ。存在論的命題のようで、ドラマ「パリの恋人」に出てきた台詞「私の中にあなたがいる」が思い浮かぶ。映画「王の男」では、「私はここにいて、あなたはそこにいる」と言った。いかんせん翻訳の誤りが増えるのには、グーグル翻訳機などコンピュータ翻訳プログラムを盲信して検証なく使用することも一役買っている。意思疎通のための翻訳ソフトウェアがかえって疎通を妨害することもあり得るということは、覚えておく必要がある。