Go to contents

スマートフォン-自律と規律の間

Posted July. 25, 2017 09:15,   

Updated July. 25, 2017 09:33

한국어

子供にいつ頃スマートフォンを買い与えるのが良いだろうか。このような悩みがあるなら、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ(62)の例を参考にする価値はある。20歳のジェ二ファーの下に3歳のロリーとフィービーの1男2女の子を持つ彼は、子供たちが14歳の時までスマートフォンを買い与えなかった。友達はみな持っていると不平を言っても決して承諾しなかった。14歳になっても食事の時間だけでなく夕方から寝るまでスマートフォンの使用を禁止した。未成熟な子供に統制能力を教えるための規律だった。

◆ビル・ゲイツの教育観は、自分の成長環境から影響を受けた。弁護士の彼の父親は、平日テレビをつけなかった。読書の習慣と自分で考える力を育てるためだ。その代わり食卓で息子と会話をした。アイフォンとアイパッドを開発したスティーブ・ジョブズはどうだっただろうか。生前にこのような質問を受けて彼が言った返事だ。「子供たちはアイパッドを使わない。家でスマートフォンを使える時間も決める」。

◆韓国では青少年のスマートフォン過多依存に心配しながら、対策を見いだせずにいる。スマートフォンの所持と使用を禁止する学校があるが、今後はこれすらできないようになった。24日、ソウル市教育庁が公開した学生人権総合3ヵ年計画(2018~2020)の草案によると、教師がスマートフォンを取り上げることは事実上、禁止される。すぐに反発の声が出ている。ただでさせ一日中スマートフォンを手放さず、授業の集中度が落ち、中毒症状を見せる学生も多いという指摘だ。

◆女性家族部は5月、全国の小・中・高校生141万人のうちスマートフォンの過依存危険群が約13万5000人という調査結果を出した。10人に1人の割合でスマートフォン中毒になった子供の治療法を見つけることが、女性家族部の至急な目標だ。来年に教育監選挙を控えた曺喜昖(チョ・ヒヨン)ソウル市教育監が、学生人権を大義名分に教師の判断と裁量による学生指導権を侵害することは合理的なのか。スマートな世の中を作ったゲイツとジョブズは子供人権を尊重せずに厳格な規律を適用したのだろうか。自律も良いが規律も重要な価値だ。