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曹国・民情首席秘書官は人事検証をしたのか「コード検証」したのか

曹国・民情首席秘書官は人事検証をしたのか「コード検証」したのか

Posted June. 17, 2017 08:59,   

Updated June. 17, 2017 09:00

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法務部長官に指名された安京煥(アン・ギョンファン)氏は、1975年に交際していた女性の印鑑を偽造して密かに婚姻届を出し、婚姻無効判決を受けた。安氏は16日、記者会見を開き、「口にすることも恥ずかしいそのことは、全面的に私の過ちであり弁解の余地のない行為だった」と謝罪した。その一方で、そのことでその後の人生が全面的に否定されることは穏当でないとし、「機会が与えられるなら、最後の天命として検察改革を成し遂げる」とし、辞退の可能性を一蹴した。

虚偽婚姻届は現行法上、私文書等の偽造および変造、私印等の偽造不正使用、公正証書原本等の不実記載などに該当する重罪で、最高5年の懲役刑に処され得る。20代の時のことで公訴時効が過ぎたものの、事案の重要性を誰よりもよく知る法学徒としてあってはならない行為だった。にもかかわらず、自分が法務部の首長として検察改革に適任であるという安氏の倫理意識をどう見ればいいのか。

論議が大きくなると、大統領府は「1970年代には男女が離婚する場合、女性の婚姻前歴を隠すために婚姻無効訴訟が多く活用された」と説明したが、これは事件が「全面的に私の過ち」という安氏の説明に反する。大統領府が安氏をかばうために虚偽の釈明をしたなら、相手の女性に対する深刻な人権侵害だ。大統領府と安氏のうち一方が嘘をついたという話だ。

安氏は16日、2006年に国家人権委員長に任命された時、この問題について統領府に釈明したと明らかにした。しかし、今回の候補指名時には大統領府がこの問題について尋ねなかったと言った。人事検証を担う曹国(チョ・グク)大統領民情首席秘書官の責任を問わざるをえない。曹氏は、安氏がソウル大法学部教授だった時に審査を経て教授に任用され、安氏が人権委員長を務めた時に人権委員を務めた親しい間柄だ。簡単に経歴照会をしただけで分かる安氏のこのような過去を知らなかったなら職務遺棄であり、万一知りながら推薦したなら、この程度の欠陥は関係ないという典型的な「自分がすればロマンス、他人がすれば不倫」であり、趣向に合う人は無事に通過させる「コード検証」に相違ない。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこれまで17の省庁のうち産業通商資源部、保健福祉部を除く15人の長官を発表したが、このうち康京和(カン・ギョンファ)、趙大ヨプ(チョ・デヨプ)、金相坤(キム・サンゴン)、安京煥氏の4人が偽装転入、論文盗作、飲酒運転、私印偽造など見過ごせない欠陥を露わにした。長官ではないが、金二洙(キム・イス)憲法裁判所長候補、金尚祚(キム・サンジョ)公正取引委員長も民情首席室が検証をしたのか疑わしい。盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は2005年1月、李基俊(イ・ギジュン)ソウル大教授を教育副首相兼教育人的資源部長官に任命したが、様々な疑惑があらわれ、李氏は57時間で辞退した。そして、検証不良の責任を問われて鄭燦龍(チョン・チャンヨン)人事首席秘書官、朴正圭(パク・ジョンギュ)民情首席秘書官の辞表を受理したことを文大統領は覚えておかなければならない。