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ミサイルを連発しているのにTHAADを中断…米国は「理解できない」と言うしかない

ミサイルを連発しているのにTHAADを中断…米国は「理解できない」と言うしかない

Posted June. 09, 2017 09:05,   

Updated June. 09, 2017 09:05

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北朝鮮が8日、江原道元山(カンウォンド・ウォンサン)から東海(トンヘ・日本海)に短距離地対艦巡航ミサイルを数発発射した。新政権が発足して後1ヵ月の間で5度目のミサイル挑発だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は就任後初めて招集した国家安全保障会議(NSC)の全体会議で、「韓国政府は、国家安保と国民安全に対して一歩も退くことなく妥協しないことを明確にする」と述べた。安保に関する限り譲歩はないとしながら、環境影響評価を理由に予定されていた高高度防衛ミサイル(THAAD)発射台4台の追加配備を中止させたことをどのように見るべきか。

8日、約200キロを飛翔したミサイルは、韓国と米国の海軍艦艇が北朝鮮海域に接近できないように攻撃するための手段と見える。北朝鮮は先月14日、中距離弾道ミサイル(IRBM)「火星12」を発射したのに続き、21日に準中距離弾道ミサイル「北極星2」、27日に地対空ミサイル「KN06」、29日にはスカッド級弾道ミサイルを発射した。日本、グアムの米軍基地とハワイ米太平洋司令部まで攻撃できる5種類のミサイル、長・中・短距離「ミサイル総合セット」が完成されつつあるということだ。米国防総省ミサイル防衛局のシリング局長は7日、「今や核弾頭を装着した北朝鮮のICBMが米国に到達すると見なければならない」と米議会で証言した。

大統領府関係者は同日、「THAADを直ちに本当に急いで設置しなければならないのか、法的な透明性と手続きを省略してまで進めるべきなのか疑問だ」と話した。大統領府は、星州(ソンジュ)ゴルフ場で試験運用中のXバンドレーダーと発射台2台はそのまま配備するものの、追加搬入された発射台4台は1年以上かかる戦略環境影響評価を経る予定だ。しかし、THAAD装備を配備せずに長期間放置する場合、性能低下と誤作動が憂慮される。すでに配備された装備も臨時に非常用発電機で作動しているが、油類の搬入をデモ隊が阻止したため、北極星2の発射時は油がなく作動できなかったというから呆れる。このために米国がTHAAD配備を取り止めると言ったらどうするのか。

米民主党のディック・ダービン上院院内総務が7日、韓国のTHAAD論議に対して、「論理が理解できない」と話した。ダービン氏は先月31日、文大統領に「韓国がTHAAD配備を望まないなら、関連予算を別の所に使ってもいい」と述べた。今月末の韓米首脳会談を控え、米国では韓米同盟の亀裂に対する懸念がすでに高まっている。トランプ氏も予測不可能だが、彼も、搬入されたTHAADを活用しようとしない韓国政府が理解できないだろう。