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「5・18死刑宣告、生涯の重荷になった」という金二洙氏の真実性

「5・18死刑宣告、生涯の重荷になった」という金二洙氏の真実性

Posted June. 08, 2017 08:28,   

Updated June. 08, 2017 08:29

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憲法裁判所長に指名された金二洙(キム・イス)氏は7日、国会人事聴聞会で、2014年の統合進歩党解散審判事件で解散反対の単独少数意見を出したことに対して、「統進党の綱領だけでは民主的基本秩序を違反した要素はない」と明らかにした。政党解散制度がある国で民主的基本秩序を破壊しようとする政党がそのような綱領を掲げて活動しない。金氏の論理に従えば、共産党であっても綱領だけ「進歩的民主主義」ともっともらしくしておけば解散できないという結論になる。民主主義で少数意見は当然尊重されなければならないが、憲法に政党解散制度を置く国民の意思を事実上無力化する反憲法的少数意見まで尊重されなければならないわけではない。

金氏は、与党「共に民主党」の前身の統合民主党の推薦で憲法裁判官になった。金氏の憲法裁判官在職時に下された憲法裁判所の主な判決のうち、全教組と関連する教員労組法審判、郭魯炫(クァク・ノヒョン)教育監事後買収制に関する公職選挙法違反など、民主党が賛否の意見を出した判決19件のすべてで金氏は民主党の意見と一致する判決を下した。金氏は、「民主党の意見に従って意見を出したことはない」と断言したが、客観的に現れた結果を見ると、金氏が憲法裁判所長としての政治的中立を守れるか疑問を抱かせる。

金氏は7日、5・18光州(クァンジュ)民主化運動当時、軍の判事に配置され、市民軍のペ被告に死刑を言い渡したことに対して謝罪した。しかし、「2012年の憲法裁判官候補の人事聴聞会ではなぜ謝罪しなかったのか」という質問に、「私がした決定がかなり前なので、ペ氏を何で処罰したのか、ペ氏が無罪になったのか全く分からない状態で出て行った」と答えた。ペ氏は、警察官4人を死亡させた容疑で金氏から死刑を宣告され、32ヵ月間服役した後、死刑執行が免除されて釈放された。金氏の死刑宣告に対して「生涯大きな重荷を負って生きてきた」と発言した人が、何で処罰したかも分からず、実際に刑を受けたかどうかすら知らなかったということは、生涯大きな重荷を負ってきた人の態度と見ることはできない。

金氏は7日、聴聞会でも自分の特定業務費に対する具体的な使用の内訳を出さなかった。金氏が使用内訳の公開を拒否するのは、過去の前例や最近の検察と法務部の「金一封夕食会」事件の波紋に照らして納得できない。2013年に李東洽(イ・ドンフプ)憲法裁判官が憲法裁判所長に指名されたが、特定業務費約3億ウォンを私的に流用したという疑惑を受けて、結局は脱落した。