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ますます増える浮動層、投票が大韓民国を変える

ますます増える浮動層、投票が大韓民国を変える

Posted April. 27, 2017 08:36,   

Updated April. 27, 2017 08:37

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第19代大統領選まで15日も残っていないが、投票する候補を決められない浮動層がますます増える傾向だ。通常、投票日が近づけば近づくほど浮動層は減るのに、今回の大統領選は逆だ。 ギャラップの4月第1週目の調査で13%だった浮動層が、カンターパブリックが21~22日に実施した調査では21.3%と集計された。保守政党がばらばらになった状況で、保守の民心が浮動層に背を向けたためだと専門家たちは分析した。選挙戦序盤から最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が支持率1位を占め、第2野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補がその後を追う2強構図が構築され、保守有権者は「投票する人がいない」という苦悩に陥ったということだ。

保守指向の有権者は、およそ30%以上と推定される。彼らは、文氏の安保観、対北朝鮮観に不安を感じて揺れた。それが潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長から安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道(チュンチョンナムド)知事や安哲秀(アン・チョルス)候補などに関心が移った理由だ。保守浮動層が減るか、でなければ棄権層につながるか、道に迷った保守票の行方は今回の大統領選の最大変数になると見られる。

大統領選候補テレビ討論会も政治不信を育てた要素だ。水準に満たない討論で全般的な浮動層増加に影響を及ぼした。国民の心をとらえるだけのビジョンと政策を出した候補は見当たらない。ライバル候補の粗探しをするネガティブ攻防に重点を置いたうえ、一部の候補の傲慢な態度に有権者は眉をひそめた。そのため、有権者の間では「支持候補が決められなかった」、「気に入った人がいないので投票には行きたくない」という不満の声が上がっている。

にもかかわらず、政治の変化は有権者から始まる。安保・経済の複合危機を耐え抜くリーダーシップを選出する有権者の賢明な判断が必要だ。通常の大統領選と違って大統領弾劾後に行われる今回の大統領選は、国家の基礎を新たにする「定礎選挙」と言うこともできる。積極的な投票参加を通じて民意を反映することこそ、韓国政治を変える第一歩だ。

 

投票率が低ければ民意を歪曲する結果が生まれる。代表性が低い国家指導者なら、大統領選後も政局混乱が加重される憂慮もある。保守であれ進歩であれ浮動層が増えて有権者の投票忌避心理が大きくなることは、民主主義の深刻な危機だ。各家庭に選挙管理委員会が発送した分厚い選挙広報物が配達された。どのような候補に投票すべきか公約と政策を熟慮した後、一票を行使しなければならない。