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韓半島危機説は本当か

Posted April. 11, 2017 08:32,   

Updated April. 11, 2017 08:32

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米国は最近、原子力空母「カールビンソン」を韓半島付近に急派したのに続き、日本に停泊中の原子力空母「ロナルド・レーガン」と空母級の強襲揚陸艦「ボノム・リシャール」も、今月末を前後して追加配備する予定だ。奇襲後に上陸のための大規模な海兵隊兵力を運ぶマキン・アイランド強襲揚陸艦は現在、西太平洋で待機中だ。米太平洋空母戦力の半分の水準であり、休戦後、最大の戦力配備だ。慶尚北道(キョンサンプクト)ドグ海岸では10日から、港が破壊された場合に備えた韓米合同の戦争物資補給演習が歴代最大規模で展開されている。韓国が大統領選だけに目を向けていてはいけない緊迫した瞬間だ。

北朝鮮が今月中に核とミサイル挑発を強行すると予想され、1953年の休戦以来の韓半島戦争不安が高まっている。株式市場では外国人が株を売り、為替も急騰している。米政府が公式に確認したわけではないが、先制攻撃のレッドラインは6回目の核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験発射という観測が流れている。北朝鮮は、金日成(キム・イルソン)生誕日105周年(15日)や朝鮮人民軍創建85周年(25日)を前後して挑発すると予測される。北朝鮮が米国の警告を無視するなら、北朝鮮に対する軍事措置が避けられない状況が到来する恐れもある。

ティラーソン米国務長官は9日、CBS放送に出演して、「北朝鮮が核とミサイルの実験を中止すれば、対話を考えることができる」とし、「韓半島の非核化を望むが(北朝鮮の)政権交代の目標はない」と強調した。先制攻撃、韓半島の戦術核配備、金正恩斬首作戦などの強硬気流とは異なる発言だが、米国は中国の協力による強力な経済制裁に力を入れ、対話のドアも開けている。中国が北朝鮮を説得するか、北朝鮮が自ら核開発を中止または放棄するなら、北朝鮮核問題の解決の突破口が生まれる可能性もある。10日、ソウルに到着した中国の武大偉・韓半島問題特別代表の訪韓や16日に予定された米国のペンス副大統領の訪韓が注目される理由だ。

問題は、先制攻撃であれ電撃的な米朝対話であれ韓国にとってはいずれも危機ということだ。どの場合でも、韓国と米国の緊密な協力が必須だが、韓国政府は先制攻撃や戦術核配備、米朝対話の条件など昨今の状況に対する立場も決めていない。韓半島の運命が他人の手によって決定されるいわゆる「コリア・パッシング(韓国素通り)」が目前で繰り広げられようとしている。日本の与党の有力首相候補である石破茂元幹事長は10日、「ソウルが火の海になるかも知れない」発言し、自国民救出のための対策を求めた。日本の有力政治家が何の根拠もなくそのような話をしただろうかと考えると気が重くなる。このような状況で、国政移行期に政府の状況診断や対策を聞くことができない国民はもどかしく不安だ。