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[社説]北朝鮮核問題で意見の相違、米中首脳会談後に韓半島に向かった米空母

[社説]北朝鮮核問題で意見の相違、米中首脳会談後に韓半島に向かった米空母

Posted April. 10, 2017 08:44,   

Updated April. 10, 2017 08:45

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米国の原子力空母「カールビンソン」が、韓半島付近の西太平洋に来ている。米国が6日、シリアの空軍基地に巡航ミサイル「トマホーク」59発を発射した。トランプ大統領と中国の習近平国家主席の7日の初めての首脳会談が、北朝鮮核問題の共同解決策を講じることができずに終わった直後であり、注目される。カールビンソンの航行は、北朝鮮が6回目の核実験など深刻な挑発を強行する場合、米国が軍事的に対応する態勢であるという警告を平壌(ピョンヤン)と北京にするための圧迫用のようだ。しかし、カールビンソンが先月の韓米合同軍事演習に参加し、オーストラリアに向かって回航していたため、予定になかった軍事的動きだ。

トランプ大統領は8日、大統領権限を代行する黄教安(ファン・ギョアン)首相に電話をかけて、米中首脳会談の結果を説明し、「北朝鮮核と北朝鮮問題の深刻さと対応方向について深い議論をし、高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題に対する米国の立場も伝えた」と説明した。しかし、米国の会談結果の定例会見は具体的な内容が含まれず、米メディアは米中首脳が北朝鮮の核問題に対して平行線をたどったと分析した。トランプ大統領が、中国企業に対する「セカンダリー・ボイコット」(北朝鮮と取引する第三国の企業・個人に対する制裁)の適用方針などを明らかにして中国が北朝鮮核問題の解決に積極的に参加するよう迫り、韓国へのTHAAD報復もできないよう釘をさすと期待した韓国としては物足りなさを禁じ得ない。

両国が貿易不均衡の是正に向けた100日計画で合意したように期限を定めても、北朝鮮核問題を必ず解決するという格別の決意を持たなければ、北朝鮮の態度変化を引き出すことはできない。今回の会談で米国の対中国輸出を増やし貿易赤字を縮小する案を議論するために北朝鮮核問題が後まわしになった感があるが、中国がずっと非協力的に出るなら、トランプ政権としては予告どおり独自の方法を講じることにならざるを得ない。実際、米国家安全保障会議(NSC)が、北朝鮮政策の検討を終え、戦術核の韓国再配備や金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の暗殺を含む対北朝鮮オプションをトランプ大統領に報告したという報道まで出た。こうした中、米メディアは、空母カールビンソンの動きを主要記事に扱った。

米中の選択で韓半島の将来が変わる厳しい現実で、両国の高空プレーをただ眺めていてはいけない。政権交代期だが、黄氏と外交安保当局者は、米中首脳が実際に何の話をしたのか、公開されていない水面下の議論の内容を把握することに総力を挙げなければならない。合意には至らなくても、米中首脳が韓半島の将来をめぐってある種の話をした可能性もある。何よりも米国が単独で取る対北行動に対しては、韓米間で緊密な協議が欠かせない。韓国の安全と運命が私たちの知らない所で決定されることが決してあってはならない。



한기흥기자 ハン・ギフン記者 eligius@donga.com