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北朝鮮の犯行が明らかになった暗殺劇、総力で反金正恩外交を展開するべきだ

北朝鮮の犯行が明らかになった暗殺劇、総力で反金正恩外交を展開するべきだ

Posted February. 20, 2017 08:32,   

Updated February. 20, 2017 08:34

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の腹違いの兄、金正男(キム・ジョンナム)氏の毒殺は、北朝鮮工作員の犯行であることが明白になった。マレーシア警察は19日、中間捜査の結果を発表し、すでに逮捕した北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者のほかに、犯行当日に出国した北朝鮮人容疑者4人の名前を公開し、また別の関係者3人も追跡中だと明らかにした。死因については、「毒性検査が終われば確認されるだろう」と述べた。マレーシア警察は断定的には言わなかったものの、暗殺の背後を北朝鮮に目星をつけたも同然だ。

マレーシア警察の発表により、北朝鮮が事件直後から無理を強いながら外交的失態を見せた理由がどこにあったのか明らかになった。北朝鮮は、金正男氏の遺体の処理については遺族の意志が最優先されるが、頑として引き渡しを要求した。また、逮捕された容疑者に面談すると言い張った。マレーシア駐在北朝鮮大使は、真夜中に金正男氏の遺体が安置された病院に突然現れ、「韓国の政治スキャンダル」を云々し、陰謀説を説いた。さらに北朝鮮に友好的だったマレーシア政府が出て、「どこの国でもマレーシアにいる限りマレーシアの法に従わなければならない」と警告し、マレーシア警察も19日に「遺体の引き渡しは遺族に優先権がある」と釘をさした。

北朝鮮は過去、北朝鮮の犯行が明白な事件につても、「反北謀略劇」と開き直った。今回の暗殺に第3国の2人の女性を動員した点でも、毒劇物の種類の確認が容易でない化学物質を使ったことも、暗殺を事故に見せかえて言い逃れようとする高度な計算がある。このような北朝鮮の典型的な手法を事前に遮断するためにも、徹底した捜査で全貌を明らかにしなければならない。毒劇物成分の精密調査を通じて北朝鮮のものであることを明らかにしなければならず、「キラー」と見るには粗雑なベトナムとインドネシア国籍の2人の女性の行動も明らかにしなければならない。

 

先週末、マレーシアの現地メディアが1面に、意識を失っている金正男氏の襲われた直後の様子を掲載した。兄弟の殺人も厭わない金委員長の残酷さと今日の北朝鮮の奇異な現実をグロテスクに表す。金正男氏の暗殺は今後、国際刑事裁判所(ICC)に付託される金正恩委員長の反人権的・反倫理的罪状を羅列したリストに前部に来るだろう。これまで韓国政府は、金正男氏の暗殺に対する公開的な北朝鮮糾弾を自制し、自然な国際公論化を図ってきた。しかし、北朝鮮の犯行が明白になったため、政府も国際的な公憤を基に金正恩政権を断罪するための外交戦線の構築に前向きに取り組む時が来た。