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THAADを越える北ミサイル、大統領候補は対策を出して選択を受けよ

THAADを越える北ミサイル、大統領候補は対策を出して選択を受けよ

Posted February. 14, 2017 08:26,   

Updated February. 14, 2017 08:28

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北朝鮮が12日に発射した弾道ミサイルは、「新しい戦略兵器システムである地対地の中長距離戦略弾道弾『北極星2』」であると明らかにした。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)システムを利用した新型固体燃料地対地戦略ミサイルという主張だ。液体燃料エンジンは発射前に燃料を注入しなければならず、偵察衛星などで発射兆候を確認できるが、固体燃料エンジンはひそかに奇襲発射できるのでより致命的だ。

軍は12日午前、北朝鮮のミサイルを「ノドン級」と推定し、午後に「ムスダン級改良型」と修正、12日の北朝鮮の発表後に新型中距離ミサイル(IRBM)と認めた。何を撃ったかも適時に把握できない軍が果たして国民の生命と財産を保護できるのか心配される。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長は、「威力ある核攻撃の手段がまた一つ誕生」したことに満足を示したという。実際に北朝鮮が今回の発射を「射程距離の代わりに高度を上げる高角発射方式で行った」と明らかにしたことは尋常でない。ミサイルは500キロほど飛翔したが、発射角度を低くして射程距離を増やしたなら、2千~3千キロ飛翔し、日本本土と沖縄の米軍基地まで攻撃が可能なためだ。

北朝鮮が韓国を狙って高角発射をする場合、弾頭の落下速度がマッハ10になり、マッハ4、5程度しか迎撃できない韓国型ミサイル防衛システム(KAMD)では対応が不可能だ。高高度防衛ミサイル(THAAD)は、高度40~150キロ区間でマッハ8の速度まで迎撃でき、正面から来るミサイルはマッハ14まで迎撃が可能だと軍は説明するが、不安は拭えない。

トランプ米大統領就任後の初めての北朝鮮の挑発なので、トランプ氏の強硬対応が予想されるが、予想外に節制した対応をしている。トランプ氏は安倍晋三首相との会見でも、「日本を100パーセント支持する」とだけ言い、韓国を守るとは発言しなかった。金委員長が米国の対応を誤認しないか憂慮される。韓国も米国だけを信じるのではなく、THAADを急いで導入する自己救済策を講じなければならない。

日々先端化する北朝鮮の核とミサイルから安全を守ることは、次期大統領の最優先課題になるだろう。有力大統領候補である野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)前代表は、THAAD配備は次期政権に送ることを主張し、韓米日の安保協力が切実な状況でも韓日軍事秘密情報包括保護協定(GSPMIA)に疑問を提起した。この機に与野党の大統領選候補が北朝鮮の核とミサイルの脅威を果たしてどのように解決するのか具体的な各論を提示し、国民の選択を受ける必要がある。金委員長が韓国の首に刃を突き刺している状況でも対話を強調する候補は、それが北朝鮮を核保有国と認め、金委員長に屈従することと何が違うのか国民に説明しなければならないだろう。