Go to contents

トランプ大統領就任後初の北ミサイル挑発に「強い対応」見せよ

トランプ大統領就任後初の北ミサイル挑発に「強い対応」見せよ

Posted February. 13, 2017 08:26,   

Updated February. 13, 2017 08:27

한국어

北朝鮮が12日午前、平安北道(ピョンアンプクト)パンヒョン付近から東海(トンヘ・日本海)海上に弾道ミサイル1発を撃った。軍は、このミサイルが最高高度550キロ上昇し、約500キロを飛翔したと分析し、ノドン級弾道ミサイルと推定した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が今年の新年の辞で、「大陸間弾道ロケットの試験発の準備が仕上げ段階に達した」と主張したが、実際に米本土に脅威となる大陸間弾道ミサイル(ICBM)級には至っていなかったということだ。しかし、北朝鮮が新しい種類のミサイルを発射した可能性もあり、速断は早い。この程度の弾道ミサイルも国連の対北朝鮮決議に明確に違反したものであり、射程圏内にある韓国には深刻な安保脅威だ。

金委員長は、トランプ米大統領就任後初めてのミサイル挑発をトランプ氏と安倍晋三首相が10日、日米首脳会談で北朝鮮に核とミサイルを放棄し、さらなる挑発を止めるよう求めた直後に強行した。強硬な北朝鮮政策を推し進めるトランプ氏の出方を見ようとしているようだ。12日は4年前に北朝鮮が3回目の核実験を実施した日でもある。日米首脳会談後、「北朝鮮の核とミサイルの脅威は優先順位が非常に高い」と力説したトランプ氏に金委員長が低強度挑発で挑戦状を突きつけたのであり、トランプ氏の対応によっては韓半島情勢が揺れる可能性もある。

最近、トランプ政権の内外では北朝鮮に対する先制攻撃論が公然と議論される中、来月の韓米合同演習「キー・リゾルブ」や「トクスリ」訓練を控え、韓半島周辺には米国の原子力空母、ステルス戦闘機、戦略爆撃機などが集結している。有事の際、金正恩政権を一瞬にして壊滅させるのに十分な戦力だが、韓国と米国が全面戦争を甘受する決意を新たにしないなら、金委員長は韓米両国軍の例年の団結大会ぐらいに思うだろう。マティス国防長官が最近訪韓し、韓民求(ハン・ミング)国防長官に「24時間365日の意思疎通」と提案したように対策をリアルタイムで議論しているのだろうか。

政府は12日、北朝鮮のミサイル発射1時間35分後の午前9時半、金寛鎮(キム・グァンジン)大統領府国家安全保障室長を中心に国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、対策を協議した。弾劾政局でも安全保障に弱点がなく迅速に対応したというが、万一北朝鮮のミサイルがソウルのど真ん中に落ちたとすれば、途方もない被害が発生した後だっただろう。黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行と外交安保チームは日米首脳会談で、北朝鮮の核脅威に対抗して日米韓3国の協力の重要性を強調したため、言葉ではなく行動で北朝鮮の挑発への報復を緊密に協議しなければならない。核とミサイルを握って「怖いもの知らず」の金委員長の挑発野心を断つことができるのは、形だけの警告ではなく、耐えがたい経済、外交、軍事的苦痛を与えることだけだ。