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国民は憲法裁を信じる

Posted February. 11, 2017 08:45,   

Updated February. 11, 2017 08:48

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ろうそく集会側は10日午後3時、ソウル江南区大峙洞(カンナムク・テチドン)の特別検察官事務所前で記者会見を行った後、11日の週末光化門(クァンファムン)集会に合流する1泊2日の行進を行う。この過程で、瑞草洞(ソチョドン)最高検察庁の向いで集会を行う保守団体と衝突するところだった。野党「共に民主党」は、国会で弾劾訴追案が通過して以降ろうそく集会への参加を控えていたが、今日から再びろうそく集会に参加することにし、所属議員に総動員令を下した。与党セヌリ党も、一部の親朴(親朴槿恵)議員と大統領候補が11日、太極旗集会に参加する。

朴槿恵(パク・クンへ)大統領弾劾審判決定は3月初めに下される可能性が有力になっている。決定の時間が近づくほど、弾劾賛否両陣営の対決は激しくなるだろう。ろうそく集会側は、朴大統領就任4年となる今月25日に最大規模のろうそく集会を計画し、保守団体も3.1節に自由総同盟が全国の市道支部に総動員令を下すなど、一触即発の緊張が漂っている。

弾劾に賛成したり反対する意思は政治家を含め誰でも自由に表現することができる。ただ、そのような意思表明は憲法裁判所の決定が出れば従うという約束を前提とする。有力な大統領選候補のうち「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補は、まだ憲法裁の決定に従うと一度も言っていない。誰も憲法裁の決定が常に気に入って従うわけではない。それは、憲法によって私たちが守ることにした約束なので従うのだ。憲法裁の決定に承服しない政治家は大統領になる資格がない。ろうそく集会や太極旗集会に参加する市民も、憲法裁がどんな決定を下そうと受け入れる心の準備をしなければならない。

危機だ。国論分裂を越えて国民衝突の戦雲まで漂っている。ますます憲法裁に国運がかかっている。1987年の民主化の産物である憲法裁は、激しい葛藤の瞬間ごとに国民統合を引き出すことで長くない歴史の中で大きな信頼を得て来た。朴漢徹(パク・ハンチョル)憲法裁所長の退任後、憲法裁は8人裁判官体制という非正常な状況にある。大統領側代理人団は7人体制で審判を受けるために遅延作戦を展開しているが、憲法裁は李貞美(イ・ジョンミ)裁判官が退任する3月13日までに8人体制ででも決定を下さなければならない大きな負担を抱えている。ソクラテスは誠実に聞き、漏れることなく答え、公正に判断することを裁判官の徳目とした。矛盾した要求のようだが、迅速だが公正な決定を下すよう努力しなければならない。

憲法裁が史上初の圧迫に打ち勝って再び国民統合を引き出すと国民は信じている。憲法裁は2004年、国会が盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領(当時)を弾劾訴追した時、「弾劾の決定をするかどうかは、単に憲法や法律違反の有無ではなく、その違反事項が重大で国民の信任を裏切り、これ以上大統領として国政を遂行することが難しいほどに達しているかどうかにかかっている」と明らかにした。初の大統領弾劾決定の判例だ。朴大統領の弾劾審判にも準用される基準だ。

弾劾審判のような歴史的に重要な事案は、憲法裁判官は事件を審判するが、その決定によって自身が審判を受ける。2004年の盧大統領弾劾審判では、裁判官の誰がどんな意見を出したか明らかにしなくてもよかった。今回は、裁判官皆が自分の名前をかけて意見を明らかにしなければならない。正しい事実確定と正しい法適用に対する負担も大きいが、匿名に隠れる卑怯さを追い払う勇気も必要だ。内外の圧迫が強くなればなるほど慌てず裁判官の良心に忠実な判決を下すことだけが、主権者である国民が納得できる決定を下して歴史の前で堂々とできる道だ。