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憲法裁判所の審判を妨害する組織的欠席は朴大統領の意向か

憲法裁判所の審判を妨害する組織的欠席は朴大統領の意向か

Posted January. 06, 2017 08:27,   

Updated January. 06, 2017 09:20

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5日、憲法裁判所の大審判廷で開かれた2回目の弁論で、国会弾劾訴追委員と朴槿恵(パク・クンへ)大統領の代理人側が激しい法理攻防を繰り広げた。国会訴追委員側は、「(朴大統領の行為は)罷免決定が正当化されるほどの重要な法違反行為」と主張したが、朴大統領代理人側は、「弾劾訴追事由が事実なのか立証されていない」とし、検察側の捜査結果を全面否認した。唯一証人として出廷した、大統領府で朴大統領の健康管理に当たったユン・ジョンチュ前行政官は、知らぬ存ぜぬで一貫し、主審の姜日源(カン・イルウォン)裁判官から「すべて分からないと言えば、何か不正があったという疑いがあり得る」と指摘された。

しかし、いざ憲法裁に出席しなければならない被請求人と主要証人は出席を拒否たり連絡がつかなかった。朴大統領は2度にわたって憲法裁の出席要求を拒否した。李載晩(イ・ジェマン)前大統領総務秘書官と(アン・ボングン)前国政広報秘書官は連絡がつかず、出席要求書も受け取っていない。出席要求書を受け取らなければ、強制拘留も不可能だ。証人採択を取り消さなければ弾劾審判の日程が遅延せざるを得ない。大統領府に勤務中のイ・ヨンソン警護官も欠席事由書を提出して審判廷に姿を見せなかった。

朴大統領の側近がこぞって出席を拒否することは疑念を抱かせる。朴大統領側から内密な指示がないのなら、彼らが大統領の考えを推し量って組織的に出席を拒否した格好だ。これは、憲法裁の弾劾審判の日程を遅延させて「棄却決定」を誘導しようとする意図がると見える。今月31日には朴漢徹(パク・ハンチョル)憲法裁所長の任期が満了し、李貞美(イ・ジョンミ)裁判官は3月13日に退任する。朴大統領側は裁判官が減るほど弾劾認容のための数(全体9人中6人)を満たすことが容易でないと見ているようだ。しかし、裁判官が2人減ったからといって、憲法裁が結論を出せないわけではない。法的な瑕疵もない。

米国のニクソン大統領は自分への弾劾が迫ると自ら辞任した。辞任を拒否したブラジルのルセフ大統領は、弾劾審判が開かれた上院に出ていって詳細に自分の立場を明らかにした。法的権利である欠席や黙秘権を行使したからと非難することはできない。しかし、今回の事件は大韓民国を揺るがし国政をマヒさせた前代未聞の事態だ。そしてその中心に立つ朴大統領は真実を明らかにする政治的・道徳的義務がある。