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[社説]トランプ氏の初の機密ブリーフィングは北朝鮮核問題、「THAAD訪中」野党議員は見ているのか

[社説]トランプ氏の初の機密ブリーフィングは北朝鮮核問題、「THAAD訪中」野党議員は見ているのか

Posted January. 04, 2017 08:27,   

Updated January. 04, 2017 08:31

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米国のトランプ次期大統領が2日、ツイッターに「北朝鮮は米本土に到達可能な核兵器の開発の最終段階にあるとしているが、そのようなことは起きない」と投稿した。大統領選に勝利した後、北朝鮮の核問題に言及したのは初めてであり、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が新年の辞で大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験発射が最終段階にあると主張したことに対する反応だ。

ロイター通信は、トランプ氏が先月情報機関に要求して受けた初めてで唯一の機密情報ブリーフィングが、北朝鮮の核問題だったと伝えた。これまで国際紛争にできるだけ介入しないという外交政策を明らかにし、対北朝鮮交渉が政策順位で後方に押されるという予想が多かったが、北朝鮮核問題への対応が予想外に急流に乗る可能性がある。「戦略的忍耐」を掲げて対北朝鮮問題を事実上放置してきたオバマ政府の対北政策の枠組みに変化が生じている。

トランプ氏は再びツイッターに「中国は一方的な貿易で巨額の金と富を奪っており、北朝鮮問題では協力しない」と中国を圧迫した。ただでさえ、元旦から中国の初の空母である遼寧艦の空母戦隊が南シナ海で実戦訓練をし、これに対抗して米国が空母戦団を緊急発進させるなど、米中間の緊張が高まっている。韓半島未来フォーラムの千英宇(チョン・ヨンウ)理事長は、新聞への寄稿で、「米国が対中圧迫を北朝鮮の核問題解決のテコとして活用する場合、北朝鮮が平和攻勢に出て核問題に劇的な突破口が見出せる可能性もある」と指摘した。

トランプ氏の当選後、米国の顔色を見てきた金委員長は、米新政権との関係設定を通じて、米国が核保有国の地位を認めることを望んでいる。駐英北朝鮮大使館の公使だったテ・ヨンホ氏も、「北朝鮮は2017年末までに核開発を完成し、核保有国の地位で米国の新政権と新たな対話を始めようとする」と主張した。トランプ氏も米朝首脳会談の可能性を言及した。問題はこのすべての流れで当事者である韓国が疎外される可能性があるという点だ。実利を重視するトランプ氏側に、韓米同盟は中国のために揺れることはあってはならず、米国にも利益になると説得する全方向の外交を展開しなければならない。

 

中国の王毅外相が今年の核心外交方針として「THAAD反対」を明らかにした中、宋永吉(ソン・ヨンギル)議員など野党「共に民主党」の議員8人が王毅外相に会って、文在寅(ムン・ジェイン)前代表の「THAAD配備再検討」方針を有力大統領候補の立場として伝えるという。同党が政権を獲得する場合、露骨な親中外交を展開するということか。「米国第一主義」を前面に出したトランプ氏側を刺激する行動だ。誰がなんと言おうと大韓民国の安全保障の根幹は韓米同盟だ。