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[社説]野党、国家的危機に黄権限代行を揺さぶるな

[社説]野党、国家的危機に黄権限代行を揺さぶるな

Posted December. 15, 2016 09:55,   

Updated December. 15, 2016 09:55

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黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行は14日、国会を訪れて丁世均(チョン・セギュン)議長に会い、「国会との緊密な協議を通じて国政が安定するよう努力する」と述べた。丁議長は、「ちょうど政界で(与野政)国政協議体を提案し、民生の活性化を考えている。検討してほしい」と話した。朴槿恵(パク・クンへ)大統領が弾劾訴追された国家的危機状況で大統領権限代行と国会議長が会って協力を約束する姿を見せたことは意味がある。

しかし、国会の主導権を握った野党の黄氏に対する態度を見ると、適切な協力がなされるのか心配される。野党「共に民主党」の秋美愛(チュ・ミエ)代表は14日、党最高委員会議で、「黄首相は大統領弾劾訴追可決と共に事実上政治的不信任を受けた状態なのに、まるで弾劾可決を待っていたかのように大統領のように振舞っている」と言い放った。同党の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表は13日、院内対策会議で、「黄教安首相、大統領になったわけではないんですよ」とやじった。権限代行に対する野党の態度は傲慢で品格も落ちる。政権が代わったわけでもないのに、野党が黄氏をたしなめたり占領軍のように振る舞ったりするのは正しくない。

黄氏を補佐する許元斉(ホ・ウォンジェ)大統領府政務首席秘書官は14日、禹院内代表と「国民の党」の朴智元(パク・チウォン)院内代表に会って、20~21日の国会対政府質問に権限代行の国会欠席の受け入れを要請したが、拒否された。黄氏側は、「憲法上、大統領は対政府質問に出席する対象ではなく、大統領権限代行が国会に出席した前例はない」とし、出席に難色を示している。

しかし、この問題は黄氏が憲法規定や前例を取り出すのではなく、もう少し前向きな姿勢で対応する必要がある。今、国民は黄氏がどのように国政を率いていくのか気になっている。黄氏は首相も兼ねる行政責任者という立場で国民を代表する議員の質問に正直に誠心誠意答えればよく、正確に分からないことは長官に代わりに答えさせればいい。ただ、野党も権限代行という点を考慮して、過去の首相のように頻繁に呼び出して国会に縛り付けてはならない。

与党院内代表の不在で即時稼動は難しいが、与野党が合意した与野党と政府の協議体の運営にも黄氏は積極性を見せる必要がある。野党が与野政協議体とは別に、与党を除く野党3党の代表と黄氏の会合を提案したことは形式に多少問題があるが、今の黄氏の状況で野党の協力がなければ国政を遂行することはできない。大統領権限代行として堂々と野党代表に会って協力を求めることは求め、できないことはできないと明確に意思表示すればいい。権限代行体制で政府と国会そして与野党が党派を越えてただ国家と国民のために協力する姿勢を見せることを望む。



송평인기자 ソン・ピョンイン記者 pisong@donga.com