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[社説]外交安保当局者の北朝鮮核の認識とメッセージが安易だ

[社説]外交安保当局者の北朝鮮核の認識とメッセージが安易だ

Posted September. 22, 2016 08:34,   

Updated September. 22, 2016 08:39

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野党「共に民主党」の金振杓(キム・ジンピョ)議員が21日、国会の対政府質問で、「1991年12月に南北が共同発表した『韓半島非核化共同宣言』が事実上、死文化の状態だ」とし、戦術核再配備を主張した。「核には核」で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長に恐怖を抱かせなければならないという発言が野党議員から出たのは異例のことだ。与党セヌリ党の李喆雨(イ・チョルウ)議員も、「戦術核再配備を含め独自の核開発、先制打撃、北朝鮮政権の崩壊まであらゆる手段を検討しなければならない」と強調した。与野党が外交安保で同じ声を出せたことは喜ばしい。

国会は21日の本会議で、北朝鮮の核実験に対する非難と核廃棄を求める決議案を圧倒的多数で採択した。決議文は、「政府と国際社会の北朝鮮核問題の解決努力を積極的に支援する」とし、北朝鮮の核兵器や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に対応できる体制を構築するとともに、北朝鮮の大量破壊兵器(WMD)など多様な軍事脅威を無力化できる格別の措置を講じることを政府に注文した。

このような国会の要求に応じなければならない黄教安(ファン・ギョアン)首相と韓民求(ハン・ミング)国防長官が、「韓半島非核化の立場に変わりはない」と答えたのは安易だ。韓長官は、「北朝鮮の核は韓米同盟で抑止できる。米国の核の傘を含むミサイル防衛能力などあらゆる軍事的努力を通じて核抑止計画を発展させている」とし、始終一貫、韓米同盟を強調した。われわれ自らをどのように守るというのか、その方法を出すことができない態度に国民は不安だ。

今、米国内では、北朝鮮が韓国を侵攻しても米国が介入すべきでないという世論が高まっている。韓国の防衛は韓国人自ら責任を負えという共和党のドナルド・トランプ候補が大統領に当選する場合、政府はどうするつもりなのか。核を実践配備した金正恩(キム・ジョンウン)政権が米国に対して、「米軍を撤収しなければ核を撃つ」と脅迫する可能性もある。核削減(あるいは凍結)と在韓米軍の撤収を交換しようという、「北朝鮮平和条約」を提案する可能性も高い。

朴槿恵(パク・クンへ)大統領と外交安保、国防の責任者は、このような北朝鮮の脅迫に対抗する緻密な戦略で、国民を安心させなければならない。北朝鮮は5回目の核実験をした豊渓里(プンゲリ)3番坑道に大型の偽装幕を設置し、6回目の核実験を予告した。北朝鮮核の実践配備が目前に迫っているにもかかわらず、お決まりの返事だけをする当局担当者がもどかしい。



허문명논설위원 ホ・ムンミョン論説委員 angelhuh@donga.com