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「グアム・ハワイの戦略兵器までなくすことが非核化」という北朝鮮の呆れた主張

「グアム・ハワイの戦略兵器までなくすことが非核化」という北朝鮮の呆れた主張

Posted March. 23, 2019 08:43,   

Updated March. 23, 2019 08:43

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北朝鮮は、米国との非核化交渉で、米軍の戦略爆撃機のような戦略兵器の韓国展開の禁止はもとよりグアムとハワイにある戦略兵器の撤収まで要求したと、米中央情報局(CIA)の前コリアミッションセンター長、アンドリュー・キム氏が明らかにした。北朝鮮がこれまで話してきた「朝鮮半島の非核化」は、韓国に対する米国の「核の傘」の完全除去を狙っていたことが確認されたのだ。その一方で、北朝鮮は自分たちがしなければならない非核化については概念の明確な定義すら拒否したという。

北朝鮮が掲げた非核化が「条件付き非核化」だったということは周知の事実だが、その条件はこのようにとんでもないことだった。北朝鮮が昨年3月に初めて明らかにした非核化の意思というのも、「北朝鮮に対する軍事的脅威が解消され、体制の安全が保障される」ことが前提であり、9月の平壌(ピョンヤン)南北首脳会談の非核化合意も「(北朝鮮の)核兵器と(米国の)核の脅威のない韓半島」を作ろうということだった。しかし、北朝鮮は米軍の戦略兵器の韓国配備や展開中止にとどまらず、米領土の戦略兵器の撤収まで求めていたことが、米朝交渉に参加した米国側要人によって確認されたのだ。

北朝鮮が掲げた条件は交渉妥結の可能性そのものをゼロにする雲をつかむような要求だ。グアムとハワイは、アジア太平洋の米軍戦力の核心拠点であり、戦略兵器を撤収しろということは米国の東アジア戦略をすべて放棄するよう求めるようなものだ。このような要求は、北朝鮮を支援し、東アジア覇権を掌握しようとする中国の戦略的利害を反映している。北朝鮮は在韓米軍、さらには在日米軍の撤収まで主張するかもしれない。

ハノイ米朝首脳会談が決裂したのも、このように米国が受け入れられない要求を出し、いざ北朝鮮は国際的義務事項である核廃棄について議論することを拒否したためだ。北朝鮮は昨年のシンガポール会談の時からこのような要求してきたというが、米国と韓国はこれを表面化しなかった。北朝鮮自ら、とんでもない要求だと自覚することを期待したのだろう。しかし、それは幻想であったことがハノイでの決裂で確認された。北朝鮮が不当な要求を突きつけて核廃棄を拒否する限り、非核化交渉は進展が不可能だ。北朝鮮がその代価として直面することになる孤立と窮乏の厳しい現実に白旗を持ち、真の非核化を決心するまで、堅固な国際協力を継続しなければならない。