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トランプ氏「中国、隣国の核兵器に不満」…非核化は中国の国益に合致する

トランプ氏「中国、隣国の核兵器に不満」…非核化は中国の国益に合致する

Posted February. 26, 2019 08:28,   

Updated February. 26, 2019 08:28

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、2回目の米朝首脳会談に向けて、ハノイに向かう特別列車に乗り、24~25日、中国を縦断した。中国当局は、金正恩氏の列車のスムーズな運行のために高速鉄道4路線の運行を停止するなど、格別の配慮をしている。中国のこのような支援は、中朝蜜月を誇示しようという意図がうかがえる。米朝会談に臨む米国に対して、北朝鮮の後ろに中国がいるという点を明確にしたのだ。

中国官営メディアは、金正恩氏の中国列車の運行に大きな意味づけをした。人民日報の英文姉妹紙グローバル・タイムズは、「金正恩氏の列車旅行は、中国の改革開放を学ぶことができるだけでなく、自身の安全を中国が保証するという完全な信頼を示す」とし、「中国が米朝間の重要なかけ橋と保証者の役割をしている」と強調した。中国の立場が、米朝会談でも反映されなければならないというメッセージと読みとれる。中国政府のあるシンクタンクは、露骨に北朝鮮の要求事項を主張した。北朝鮮に対する原油輸出の制裁解除とともに南北関係の進展の障害をなくさなければならないということだ。

北朝鮮が非核化協議に入ったのは、国際社会の制裁協力が作動した結果だ。中国は、北朝鮮と共産圏の国境隣接国として「唇亡びて歯寒し」の特殊な関係でありながら、北朝鮮の核開発に対しては不満を表わすこともあった。2017年にはトランプ政権の制裁に積極的に参加し、北朝鮮を対話局面に引き出すうえで決定的な役割をした。トランプ大統領も、「中国とロシアが(北朝鮮の)国境地帯に科した制裁が大いに役立った」と評価したことがある。そのような努力のおかげで、今や非核化の成敗がかかった決定的な交渉局面に入ったが、中国が北朝鮮の後ろ盾を自任して穴をあけようとするなら、非核化は空っぽの車になるかもしれない。

中国政府は、完全な非核化が中国の国益にも合致するという点を肝に銘じなければならない。今回のハノイ会談で、北朝鮮の核保有を事実上認めることになれば、韓半島周辺の日本や台湾まで核武装しなければならないという世論が起こりかねない。北東アジアの核開発の兆しとこれによる不安定は、中国が望まないシナリオだ。トランプ氏が24日、ツイッターに、「中国が最も望まないのは、隣に大規模な核兵器があることだ」と強調したのも同じ脈絡だ。中国に頼ろうとする北朝鮮に警告状を送る一方、中国には非核化の圧力参加を繰り返し求めたのだ。中国は北東アジアの安保地勢全体を眺め、何が長期的に自国の将来に役立つかを見極めなければならない。