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体制の脆弱性を露呈した北朝鮮大使の亡命、開放国家以外に道はない

体制の脆弱性を露呈した北朝鮮大使の亡命、開放国家以外に道はない

Posted January. 05, 2019 07:35,   

Updated January. 05, 2019 07:35

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北朝鮮のチョ・ソンギル駐イタリア代理大使夫妻が昨年11月、大使館から姿を消して行方不明になったことが確認され、第3国への亡命の可能性があると見られている。イタリア外務省関係者は、「チョ氏の亡命要請について聞いたことはない」と明らかにしたが、現地メディアは情報局など別の政府機関に打診した可能性があると伝えた。まだチョ氏の行方は分かっていないが、チョ氏の亡命が確定し、身辺の安全が確保されれば、姿を現わすものとみえる。

チョ氏をはじめ絶えない脱北の行列は、北朝鮮体制が抱えている根本的な脆弱さを露呈する。特に、外交官のように外部世界を経験したエリート層が感じた絶望感と恥辱感以上の脱北理由を探す必要はないだろう。イタリア外務省は最近、北朝鮮側からチョ氏の交代通知を受けたと明らかにした。本国への帰還を控えたチョ氏が、息の詰まる閉鎖社会に戻るよりも、命をかけた亡命を選択した可能性が高い。

 

チョ氏は、父親と義父が大使を務めた高位層家庭の出身で、北朝鮮高位層のための奢侈品調達の責任者だったと、2016年夏に韓国に亡命した北朝鮮の太永浩(テ・ヨンホ)元駐英公使は伝えた。北朝鮮外交官は事実上、外貨稼ぎ役に相違ない。特に国際社会の北朝鮮への制裁が日増しに強まり、北朝鮮当局は外交官を外貨稼ぎや密輸のような不法行為に追い立てている。その実績にともなう本国の追及と召還圧迫は彼らの離脱に駆り立てる。チョ氏も、北朝鮮大使の追放など制裁に積極的に参加したイタリアで勤務し、強い圧迫を受けただろう。

地球上で最も閉鎖的な独裁体制からの脱出は、政権がいくら力で食い止めようとしても不可能なことだ。北朝鮮が開放的な正常国家として国際社会の一員にならない限り克服できない。むろん、開放にともなう体制の弛緩と副作用もあらわれるだろう。しかし、監視を強化して国境を塞いで抑圧体制を強化すればするほど、内部崩壊の時限爆弾を育てるだけだ。何よりも非核化を急ぎ、国際社会の支援の下、衝撃を緩和することのほかに、金正恩(キム・ジョンウン)政権が生きる道はない。