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「JSAから国連軍司令部を外せ」と休戦体制の瓦解を図る北朝鮮の思惑を見過ごしてはならない

「JSAから国連軍司令部を外せ」と休戦体制の瓦解を図る北朝鮮の思惑を見過ごしてはならない

Posted November. 28, 2018 08:45,   

Updated November. 28, 2018 08:45

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北朝鮮が板門店(パンムンジョム)の共同警備区域(JSA)管理のための「JSA共同管理機構」から国連軍司令部の排除を要求しているという。9月の南北軍事合意により、JSAで軍事境界線(MDL)を自由に往来して勤務するための規則を協議中だが、北朝鮮側が数回にわたって韓国側に「共同管理機構を南北関係者だけで構成しよう。国連軍司令部は介入してはならない」と主張したという。韓国戦争休戦協定により、JSAの韓国側管轄権を持つ国連軍司令部を外せという主張だ。

北朝鮮が国連軍司令部が管理する休戦協定体制を無力化しようとする試みは昨日今日のことでない。国連軍司令部は在韓米軍が司令官を兼ねるが、休戦協定当事者であり北朝鮮の韓国への侵略を抑止する休戦体制の管理者役を果たしてきた。しかし北朝鮮は、国連軍司令部を米軍と同一視し、1990年代以降、休戦体制を無力化するために国連軍司令部の軍事休戦委員会を認めていない。北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相が最近、国連総会での演説で、「米国の指揮に服従する国連軍司令部が神聖な国連の名を盗用している」と主張したのも同じ脈絡だ。

 

国連軍司令部は、休戦協定の順守と執行の責任を負う主体だ。事実、南北が9月に軍事合意をしたとしても、国連軍司令部がそれに同意しなければ、その効力も喪失することになる。今の休戦体制が終結して平和体制が樹立されても、南北が統一されない限り、JSAを含む非武装地帯(DMZ)の管理は相当期間、国連軍司令部が担う可能性も高い。そのような国連軍司令部を南北休戦体制の象徴といえるJSA管理から外すことは、法的にも現実的にも不可能なことだ。

北朝鮮は、9月の軍事合意でJSA非武装化に向けた南北および国連軍司令部の3者協議体の構成に同意した。これにより、史上初の3者協議体が稼動し、JSAから火器を撤収するなど非武装化のほか、JSA共同管理機構の構成と任務、運営方式を議論してきた。軍の一部では、「北朝鮮が国連軍司令部だけでなく休戦協定を尊重し始めた」と評価した。しかし、北朝鮮は裏では「民族同士」を掲げてJSAの管理から国連軍司令部を外そうとしているのだ。

北朝鮮はこれまで、休戦体制の無力化と国連軍司令部の解体、平和協定の締結、在韓米軍の撤収につづく一貫した対南戦略を繰り広げてきた。南北和解のムードで北朝鮮のこのような戦略に変化があると考えたとすれば、それは錯覚だったことが明らかになった。JSA管轄権者を除外するという北朝鮮のとんでもない主張に政府は断固として対処しなければならない。さらに韓国自ら国連軍司令部の権限を無視したり過小評価して、北朝鮮の不当な主張の一助となったことはないのか、振り返える必要もある。