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3度目の平壌会談、今回も北朝鮮の「びっくり儀典」に振り回されるのか

3度目の平壌会談、今回も北朝鮮の「びっくり儀典」に振り回されるのか

Posted September. 15, 2018 08:33,   

Updated September. 15, 2018 08:33

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韓国と北朝鮮は14日、平壌(ピョンヤン)首脳会談の具体的な日程と儀典、警護、報道問題を議論する実務会談を行った。文在寅(ムン・ジェイン)大統領の平壌訪問のわずか4日前だ。訪朝は西海(ソヘ・黄海)直航便と決まり、先発隊は16日に向かう。北朝鮮側は14日、開城(ケソン)工業団地で開かれた南北共同連絡事務所の開所式に来て、北朝鮮側所長に祖国平和統一委員会の田鍾秀(チョン・ジョンス)副委員長を任命したことを通知した。北朝鮮側の日程によって南北協議や行事が進行され、重要事案を当日に伝えられる南北関係の非対称の形態はすでに慣行となった様相だ。

平壌で首脳会談が開かれるのは3度目だが、このように「一夜づけ」の実務協議がなされたことはない。警護チームをはじめ先発隊がすでに平壌に行き、実務準備を終えていなければならない時だ。4月の板門店(パンムンジョム)首脳会談の時も、3週間前から分野別に計5回にわたって実務協議が行われた。北朝鮮側は建国70年の記念式のために余念がなかったというが、このように訪朝が迫って急いで準備する首脳会談が支障なく行われるのか心配せざるを得ない。

これまでの2度の平壌首脳会談では、北朝鮮側の一方的な「びっくり儀典」にただ振り回された。北朝鮮側は大方の日程以外に、金正日(キム・ジョンイル)総書記がいつどこで韓国大統領を迎えるのか事前に教えなかった。2000年には北朝鮮側が準備不足を理由に平壌訪問を一日延期してほしいと言い、07年には「もう一泊するのはどうか」と突然提案した。決まった日程を変更するのが常だった。

あのような過去の慣行が繰り返されてはならない。北朝鮮側もすでに板門店南北首脳会談とシンガポール米朝首脳会談を通じて十分な事前協議による国際慣例を学んだので、過去のように「合わせる」態度を取っては困る。国家最高指導者間の首脳会談は、事前に細かい日程と動線、議題が合意した状況でなされなければならない。対外的な「びっくりショー」のようなイベントも事前に合意したものでなくてはならず、相手を当惑させることは礼儀でない。

最上級の外交である首脳会談は、形式が内容まで決めるといっても過言ではない。しかし、韓国政府が、北朝鮮の一方通行の態度を容認し、核心議題まで合わせるのではないかという指摘も出ている。文大統領が、北朝鮮の核実験場とミサイル実験場の閉鎖をめぐって「未来の核を放棄する措置を取った」と発言したのも、このようなムードと無関係ではないだろう。北朝鮮に非核化の実行を促すのではなく、彼らの主張を代弁するような発言は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の傲慢さをさらに煽るだけだ。