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軍事パレードの規模を縮小し4回目の親書も…米国に手を振る金正恩氏

軍事パレードの規模を縮小し4回目の親書も…米国に手を振る金正恩氏

Posted September. 10, 2018 08:36,   

Updated September. 10, 2018 08:36

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北朝鮮が9日、建国70年を記念して平壌(ピョンヤン)で開催した軍事パレードに大陸間弾道ミサイル(ICBM)は登場しなかった。昨年は建国記念日の6日前に6回目の核実験を行い、2017年には建国記念日の当日に5回目の核実験を実施したことと比べると、刺激的な言動なく記念式を行った。

これに先立ち北朝鮮は6日、板門店(パンムンジョム)で開かれた米朝将官級会談で、トランプ 米大統領に送る金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の親書を伝えた。6月から4回目の親書だ。先月末、トランプ氏がポンペオ国務長官の訪朝を中止にした後、沈黙を守ってきた北朝鮮が、親書を送り軍事パレードの規模を調節して、米国に対話修復を望むメッセージを送ったのだ。

最近、ワシントン・ポスト編集局次長のボブ・ウッドワード氏の書籍や匿名の高官のニューヨーク・タイムズへの寄稿文などで窮地に追い込まれたトランプ氏は、「サンキュー!金委員長」と喜び、北朝鮮核問題を再び前面に出し始めた。トランプ氏のこのような態度は、米メディアの指摘のように、政治的危機を「金正恩カード」で突破しようという狙いだろうが、ともかく非核化の膠着局面が活路を見出すことになるなら幸いだ。18~20日の南北首脳会談の前にポンペオ氏が訪朝するなら、核リストの申告と終戦宣言の「やりとり」が進むかもしれない。

しかし、対話が回復するとしても一時的な処方にすぎない。北朝鮮が非核化履行の軌道から離脱できないようにするには、非核化がなければ制裁と孤立の網を永遠に脱することができないということを認識させなければならない。正恩氏は今年の新年の辞で、「民族の大慶事」と強調し、建国70年記念式を準備したが、軍事パレードに出席した国家元首はアフリカのモーリタニアの大統領だけだった。正恩氏が望んだ習近平中国国家主席の訪朝が実現しなかったのは、トランプ氏が「中国が北朝鮮の非核化の履行を遅らせている」と批判し、圧力をかけたことによる。中国がいくら肩をもちたくても、北朝鮮が非核化を履行しなければ、制裁と孤立から脱することはできない冷厳な現実を味わわせたことが、正恩氏に再び親書を書かせたのだ。