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スチュワードシップコードの導入、国民年金の支配構造から変えるべきだ

スチュワードシップコードの導入、国民年金の支配構造から変えるべきだ

Posted June. 26, 2018 08:46,   

Updated June. 26, 2018 08:46

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国民年金が、積極的な株主権行使を通じて経営権に関わる行動指針だスチュワードシップコードを来月導入する。株主権行使の範囲についてはまだ議論中だが、経営陣の議論、社外取締役の推薦、株主代表訴訟などの方法を利用するのだという。スチュワードシップコードの導入は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の大統領選挙公約だ。公正取引委員会が仕事の集中的発注を巡る調査に乗り出した状況で、政府が両手で企業改革の手綱を引き締める様子だ。

国民年金のスチュワードシップコードの導入は、年金基金の積極的な経営参加が企業支配構造の透明性を高め、最終的には株主価値の向上に貢献するという主張に基づいている。「帝王的オーナー経営者」の多い韓国企業の状況で、「オーナーリスク」が企業株価を実際の価値より落としているということが問題意識の出発点だ。しかし、機関投資家の経営干渉が企業の自律性を毀損することへの反発も少なくない。

肯定的な側面を十分考慮しても、国民年金の規模を考えると、副作用を憂慮せざるを得ない。国民年金は、630兆ウォンを運営しながら、国内証券市場だけで130兆ウォンを投資している「恐竜投資家」だ。国民年金が持分の5%以上を保有している上場企業だけでも300社弱だ。政府がこのような国民年金をともすれば、企業の飼いならしや支配構造再編の手段として使いはじまることで、やがては年金を通じて企業を動かす「年金社会主義」が実現するだろうという懸念が出てくるのも当然だ。

このため、与党「共に民主党」のシンクタンクである民主研究所でさえ、スチュワードシップコード導入の前提条件として、国民年金の独立性・専門性強化を挙げた。ところが、現実はどうだろう。国民年金の最高意思決定機関である基金運用委員長は保健福祉部長官だ。専門性はともかく、個々の投資決定は基金運用本部に任せるという原則を守ったのかさえ疑問だ。それさえ基金運用本部長の任命も今日明日と引き延ばされて11ヶ月間も空席だ。朴凌厚(パク・ヌンフ)長官が大韓(テハン)航空への国民年金の積極的な株主権行使を示唆して、経営権介入の論議を起こしたことがわずか一ヶ月前のことだ。KB国民(クンミン)銀行の労働取締役選任に賛成票を投じたのも国民年金だ。

政府は、英国をはじめ、米国、日本、カナダなど20カ国でスチュワードシップコードを導入しているとして、制度の施行を急いでいる。しかし、いざ彼らの独立基金運用制度は見落としている。福祉部長官が国民年金公団の理事長を任命する今の制度の下で、国民年金が政府の息から自由であることを期待するのは難しい。基金運用を外部委託運用会社に任せるか、基金運用のための独立した法人を設立するなど、徹底的に自律性、独立性を保障する基金運用方策を模索しなければならない。国民の大切な老後資金を考えるなら、企業ではなく、国民年金の支配構造から先に着手しなければならない。スチュワードシップコードの導入はその次の問題だ。