Go to contents

中国、韓米の北朝鮮非核化圧力体制に穴をあけるつもりか

中国、韓米の北朝鮮非核化圧力体制に穴をあけるつもりか

Posted May. 23, 2018 08:31,   

Updated May. 23, 2018 08:31

한국어

トランプ米大統領が21日(現地時間)、ツイッターに「最近、中朝国境に多くの穴ができ、多くのものが流れているといううわさがある」と中国の対北制裁の離脱の動きに不満を示した。そして、「このようなことが起き、北朝鮮が成功することを願う。しかし(合意に)署名した後に!」と付け加えた。少なくとも非核化合意の時までは国境の統制を厳しくしなければならないという警告だ。最近、北朝鮮が米朝首脳会談の「再考」を警告し、態度を変えたことを受け、トランプ氏は金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の2回の訪中を取り上げ、「習近平背後説」を提起した。

中国はこれまで、対北制裁の「穴」であり、北朝鮮非核化の障害物という「汚名」を受けてきた。しかし最近、北朝鮮が非核化の意思を明らかにして米国との協議に入ったのは、中国がトランプ政権の対北朝鮮「最大の圧力と制裁」に参加したことによる結果だった。その中国が最近、再び中朝間の交流を増やし、北朝鮮をなだめている。国連の対北制裁が忠実に履行されているかを点検してきた米中実務会議が今年から中断していることも、これと無関係ではないだろう。中国の気流変化に歩調を合わせて北朝鮮は、米朝首脳会談撤回カードをちらつかせて強硬姿勢に急変した。中国はこのような北朝鮮の瀬戸際戦術を煽っているか、少なくとも傍観している。

中国は特に、北朝鮮が南北高官級会談を一方的に撤回して韓国記者団の核実験場閉鎖の取材を拒否するなど関係を冷え込ませ、韓米合同軍事演習に対しても、問題を提起するよう助言した可能性がある。在韓米軍や戦略資産の展開といった米軍軍事力の前進配備に北朝鮮よりも敏感な反応を示す国が中国だ。北東アジアの米中覇権対決の構図で韓半島問題を見るためだ。このため、今後韓半島の非核化と平和体制構築の過程で影響力の回復を図って中国式の対北圧力と懐柔に入ったとみえる。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領とトランプ氏は今朝、ワシントンで会って、北朝鮮の非核化離脱阻止に向けて話し合った。北朝鮮の態度急変は、対北制裁をめぐる米中間の不信だけでなく韓米間の協力にも疑念を生じさせた。北朝鮮としては策が通じたと勘違いするかもしれない。しかし、ペンス米副大統領が警告したように、金正恩氏がトランプ氏を弄ぶことができると考えるなら、とんでもない誤算だ。金正恩氏が約束した「完全な非核化」なくして中国も北朝鮮にいかなる補償もできないためだ。よって中国も北朝鮮に別の考えをそそのかしたり、そのような疑い受ける行動を自制しなければならない。