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「金正恩氏と会わなければならないのか」と悩むトランプ氏、北朝鮮はすべてを失いたいのか

「金正恩氏と会わなければならないのか」と悩むトランプ氏、北朝鮮はすべてを失いたいのか

Posted May. 22, 2018 10:46,   

Updated May. 22, 2018 10:46

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トランプ米大統領が3週間後に迫った米朝首脳会談を進めなければならないのか、参謀に執拗に尋ねていると、米紙ニューヨーク・タイムズが20日付で報じた。トランプ氏は16日、北朝鮮の金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官が、「核を放棄して米国の経済補償を受ける取引は絶対しないだろう」と発表したことに驚いて憤慨し、米朝会談が政治的失態になるのではと心配していると、同紙は伝えた。北朝鮮の態度変化をめぐって、「北朝鮮のお決まりの交渉戦略」という分析が主流だが、トランプ氏は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と会うこと自体の得失を考えているということだ。

実際、4・27南北首脳会談で非核化を言って3週間も経たずに急変した北朝鮮の形態は、「交渉の達人」というトランプ氏にも当惑する展開だろう。韓国の専門家は、米朝会談でさらに多くを得るための圧力戦術と分析しているが、北朝鮮を習熟していないトランプ氏と参謀が受け入れる感じは大いに異なるだろう。22日に韓米首脳会談が予定されているにもかかわらず、トランプ大統領が20日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領に電話をかけ、文氏が伝えた金正恩氏の話と最近の北朝鮮の声明がなぜ違うのか尋ねたのもそのような状況を物語る。

むろん、現在のぎくしゃくした兆しは、成功に対する自信にあふれたトランプ氏が、北朝鮮の交渉パターン、そして中国が制裁の隊列から少しでも離脱の兆しを見せる時に平壌(ピョンヤン)がどのように変わるかを知る授業になり得る。北朝鮮は、6・15南北共同行事を議論する6・15共同宣言実践韓国側委員会に招請状を送らないなど韓国には背を向けるが、米国や米朝会談に対してはもはや中傷していない。

 

それでも、ノーベル平和賞の話などで鼓舞されたトランプ氏の会談成功に対する熱望を読み取った金正恩氏が、時間が経てば消える程度の非核化の約束だけしようとするのではないか懸念されているのが現実だ。もし北朝鮮の無理強いが続き、金正恩氏の非核化の約束自体が危機免除の策略に過ぎなかったという判断をする状況になれば、今の流れが消えてなくなる可能性があることを北朝鮮は肝に銘じなければならない。旧態依然の戦術で状況を崖っぷちに追い込めば、世界の最貧困の孤立状態から抜け出して正常な国家になれる最後の機会を逃すかもしれないというだけでなく、金正恩体制自体が風前の灯になり得る。