Go to contents

「トランプ式非核化」を追求すると言う米国に金正恩式解決法を示す時だ

「トランプ式非核化」を追求すると言う米国に金正恩式解決法を示す時だ

Posted May. 18, 2018 09:08,   

Updated May. 18, 2018 09:08

한국어

トランプ米大統領は、北朝鮮の米朝首脳会談中止の警告に「様子を見よう」と発言を控えた。「首脳会談は予定通りに開かれるのか」という質問には、「我々はまだ何も知らされていない」と述べた。サンダース大統領報道官は、北朝鮮が反発する「リビア方式」について、「決まった枠組みではない。

大統領が適切だと判断するトランプ方式で進める」と述べた。さらに、会談が失敗に終われば「最大の圧力」に戻ると警告した。

北朝鮮の警告に米国はひとまず慎重な対応に出た。ホワイトハウスは北朝鮮が拒否するリビア方式について必ずしもそうではないと交渉の余地を残した。しかし、北朝鮮が会談を取り止めにする場合、軍事選択肢を含む確固たる懲罰があるだろうと暗に警告した。交渉局面であるため、言葉はソフトに棒は振り下ろさない「懐柔と圧力」の外交だ。

ホワイトハウスが言及したトランプ・モデルは、これまでトランプ政権が提示した各種の非核化解決法の組み合わせになるだろう。速戦即決の履行を前提とした一括妥結方式であり、先に核放棄と国外搬出、強化された査察の受け入れによる「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」だ。トランプ氏が「最悪の合意」と拒否したイラン式段階的解決法ではない。北朝鮮の攻撃のターゲットになったボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)もCVIDの目標を繰り返し確認し、「北朝鮮が核放棄の決定を下さなければ、シンガポール会談は非常に短く終わるだろう」と警告した。

北朝鮮の強硬姿勢は、米朝間の水面下の交渉がすでに本格化したことを逆説的に物語る。国家存亡がかかった外交交渉が順調に進むこと自体、おかしなことだ。これまで米朝は、首脳会談の場所と日時を決め、非核化と体制保証という目的地には共感したが、その解決方法は各自の期待を話す程度だっただろう。今や米国は、非核化要求の条件とその見返りについて話しているが、北朝鮮は米国側の解決法を拒否するとしか言っていない。

 

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、4・27板門店(パンムンジョム)宣言を通じて「完全な非核化」に合意し、訪中して「段階的・同時的措置」を強調したが、具体的解決法を出したことはない。完全な非核化をどのような手続きと方法で、いつまでに成し遂げるのか堂々と明らかにする時になった。北朝鮮は、支援射撃に出た中国の背後に隠れ、米国が譲歩することを望むようだが、そのような方式はもはや通用しない。米国は、北朝鮮が過去の交渉のたびにどうだったか誰よりもよく知っている。