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急浮上した「板門店米朝会談」、イベントを越えてしっかりした合意を

急浮上した「板門店米朝会談」、イベントを越えてしっかりした合意を

Posted May. 02, 2018 08:33,   

Updated May. 02, 2018 08:33

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トランプ米大統領が今月20日前後に開かれると発表された米朝首脳会談の有力な場所として韓国の非武装地帯(DMZ)、すなわち4・27南北首脳会談が開かれた板門店を指定した。トランプ氏は「誰かは好まない場合も、誰かは好まないこともあるだろう。私は第3国ではなく板門店を好む」とし、「そこで事がうまく進むなら、途方もない記念イベントになるだろう」と述べた。文在寅(ムン・ジェイン)大統領ともこの問題を議論し、文氏がこれを北朝鮮側に伝えたとも述べた。

トランプ氏の発言から見て、米朝首脳会談場所は板門店にほとんど固まるムードだ。公式名称が共同警備区域(JSA)の板門店は、韓国戦争休戦協定が締結された場所で、その後65年間の分断と対決の現場として残っている。南北に続き米朝首脳が韓半島平和を議論するのに最適な場所になるだろう。板門店韓国側地域は国連軍司令部管轄で、その司令官は在韓米軍司令官が兼職している。米国としても自分たちの領域に相違ない。その管轄権の下、自由の家は韓国の統一部が、平和の家は国家情報院がそれぞれ管理している。

トランプ氏は、「シンガポールなど他の場所も見ている」と言って余地を残したが、板門店に最終決定される場合、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を欧米世界に引き出せなかったという物足りなさも同時に残された。スイスに留学した金正恩氏だが、権力の座に就いてからは、海外訪問は今年3月に社会主義中国に行ってきたのが全て。南北が今秋の開催で合意した後、首脳会談も再び歴代3番目の平壌(ピョンヤン)で開かれる。

板門店で開かれる米朝首脳会談はその成果によって文氏が参加する南北米3国首脳会談につながる可能性もある。南北が「今年、終戦を宣言し、平和体制構築に向けた南北米3者または南北米中4者会談の開催を推進する」と合意したため、板門店は3国首脳の終戦宣言の現場になり得る。文氏の仲裁外交が生んだ成果になるが、それだけ私たちの負担もより大きくなった。

今後、板門店では、韓半島平和の春が接近したという期待感を持つのに十分な各種イベントが行われている。このような高い期待の裏には、それだけ大きな危険も隠れている。あまりにも順調に進んだ南北首脳会談と違って米朝両首脳は、むしろ荒っぽい交渉家の姿を見せる可能性も高い。扱う議題から手強い。特にトランプ氏は、「成果がなければいつでも交渉の場を出る」と述べた。米朝首脳会談は象徴的イベントではなく実質的成果と評価されることで、それは北朝鮮の完全な非核化かつ真の平和を成し遂げる堅固な合意にある。