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北朝鮮が米国に明らかにした非核化、「完全な核廃棄」なのか明確にしなければ

北朝鮮が米国に明らかにした非核化、「完全な核廃棄」なのか明確にしなければ

Posted April. 10, 2018 08:21,   

Updated April. 10, 2018 08:21

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北朝鮮が5月に予定された米朝首脳会談で非核化問題を議論する意向があるという立場を米国側に直接伝えたと、米国メディアが8日、トランプ政権の高官を引用して報じた。米朝情報当局間の秘密接触で、米国が北朝鮮の非核化の意思を直接確認したということだ。韓国大統領府も9日、「米朝接触がうまく進んでいるようだ」と明らかにした。

トランプ政権はこれまで、北朝鮮から非核化の意思を直接確認できていなかった。トランプ大統領が先月、韓国政府の特使団から金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の非核化の意思表明を伝えられたのが全てだった。しかし、今や北朝鮮が非核化の意思を直接明らかにし、米国がこれを積極的な対話の意向と解釈したので、米朝首脳会談が開かれるのかという一部の懐疑論は弱まるものとみられる。

だからといって米朝首脳会談の開催が確定したとか、その成功までも保障されたと見ることはできない。CNNは、米朝非公開接触の焦点は依然として会談場所を確定することにあり、北朝鮮は平壌(ピョンヤン)での開催を主張しているという。重要な議題の調整では進展がほとんどないという。

北朝鮮が非核化の意思を明らかにしたというが、それが米国が強調する「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」なのか不明確だ。今日就任するジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障)が会談実務の調整に本格的に乗り出せば北朝鮮のCVIDの意思から確認するだろうが、北朝鮮が受け入れるかどうかは疑問だ。

北朝鮮が言う非核化は、体制の安全保障を前提とした条件付きということは明確になっている。北朝鮮は凍結―不能化―申請―査察―廃棄という段階別の履行を提示し、米国が反対給付としてどのような体制の安全保障と制裁緩和措置を出すのかと求めてくることは明らかだ。在韓米軍の撤収、核の傘の公約撤回といった韓米同盟を抜本的に揺さぶる要求をする可能性もある。

米朝首脳会談にかける期待は大きい。しかし、両首脳間の予測不可能な談判に全てを任せることはあまりにも危険だ。不確実性を取りはらうための韓国政府の役割がいつになく重要だ。4・27南北首脳会談は、緊密な韓米協力の下、金正恩氏の完全な非核化の意思を確認できる機会だ。もう半月しか残されていない。