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4・27南北首脳会談、4~6月「非核化ゴールデンタイム」成否を分ける

4・27南北首脳会談、4~6月「非核化ゴールデンタイム」成否を分ける

Posted March. 30, 2018 07:57,   

Updated March. 30, 2018 07:58

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韓国と北朝鮮は29日、板門店(パンムンジョム)で高官級会談を行い、「2018南北首脳会談」を4月27日、板門店の韓国側の平和の家で開催することで合意した。「2018会談」と表現したのは、会談の定例化を念頭に置いたと見える。南北交流や緊張緩和などが大きな主題だった00年、07年の首脳会談と違って、今回の会談は米朝間の非核化談判の前哨戦であり、1ラウンドの性格だ。その成果は韓半島の命運に多大な影響を及ぼすだろう。

 

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、南北、米朝会談を控え、対外活動を加速化するものと見える。中国訪問に続き、4月末か5月初めにロシアを訪問してプーチン大統領に会う可能性が高い。日本の安倍晋三首相との首脳会談も6月の予定で推進されている。7年間、隠遁してきた金正恩氏がリレー式首脳外交に出るのは、トランプ米大統領との米朝会談で交渉力を高めるための友軍を確保し、全体構図を揺さぶろうという意図と見える。「中国の割り込み」変数に続き、ロシア、日本も発言権を高めようとすれば、北朝鮮核問題をめぐる外交戦は複雑に絡み合うだろう。

中国は29日、楊潔チー政治局員を習近平主席の特別代表の資格でソウルに送り、中朝首脳会談の内容を説明した。金正恩氏が26日、「韓米が段階的に同時に措置を取れば、非核化は可能だ」と述べ、段階別に補償が必要という立場を明らかにし、核問題解決の展望を暗くさせた状況で、文在寅(ムン・ジェイン)政府は中国側が伝えた金正恩氏の正確な発言内容、脈絡を冷静に判断し、米国と徹底して共有しなければならない。

ホワイトハウスの報道官は29日、金正恩氏の訪中後の状況について、「我々は注意深くではあるけれども楽観的に見ている」と述べた。大統領府も、「金正恩氏が韓半島非核化と南北および米朝首脳会談の開催に対する意思を明確にしたことは意味が大きい」と歓迎の論評を出した。金正恩氏が述べた段階別非核化は、発表文だけ見れば非核化の険しい道を予告するが、金正恩氏が対話の意思は明確にしたという点で、その火種を生かそうという反応と見える。

南北会談まで1ヵ月も残されていない。文在寅政府は、事前協議で、過去の北朝鮮核問題交渉と違って、完全な非核化まではいかなる補償や制裁緩和も期待できないという断固たる姿勢を明確にし、金正恩氏がこれを前提に会談に臨むよう説得しなければならない。そして、そのすべての過程は、韓米間の隙のない協力と情報共有に基づかなければならない。

中国、ロシアとも緊密な協議が必要だ。ロシアはこれまで中国と共に北朝鮮の肩を持ち、段階的・平和的解決案を含む「ロードマップ」を提案してきた。露朝会談が実現すれば、金正恩氏は「段階別非核化」に対するさらなる友軍を得ることになる。そうなると5月に予想される米朝首脳会談が成功する可能性はさらに小さくなる。トランプ氏は、北朝鮮の非核化先行措置の段階ごとに補償をした過去の方式を断固拒否し、「補償は完全な非核化がなされてこそ可能」という立場を明確にしている。

金正恩氏が段階的補償に固執し、中国とロシアがこれを擁護すれば、米朝会談そのものが実現しない可能性もある。ともするとせっかく訪れた北朝鮮核問題の平和的解決の機会は失敗に終わり、一触即発の武力衝突の暗雲が韓半島を覆う恐れがある。今年4~6月を非核化の旗を立てる「ゴールデンタイム」にしなければならない。その第一ボタンがまさに南北首脳会談だ。