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南北と米国の3国首脳会談、大胆に、しかし急ぐべからず

南北と米国の3国首脳会談、大胆に、しかし急ぐべからず

Posted March. 22, 2018 08:42,   

Updated March. 22, 2018 08:42

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領が昨日、「南北首脳会談に次いで開かれる米朝首脳会談は、進展状況次第では南北と米国による3国首脳会談へとつながる可能性もある」と述べた。文大統領は、南北首脳会談に向けた準備委員会に出席し、こう述べた上で「今回のそれぞれの会談と今後開催される会談を通じて、韓半島の核と平和問題を完全にけじめをつけなければならない」と話した。大統領府の関係者は、「これから3国首脳会談を提案し、推進したいという意味」だと説明した。準備委員会は、南北首脳会談の日程と議題、代表団の構成を話し合うため29日に板門店(パンムンジョム)で南北間の高官級会談を開くことを北朝鮮に提案することにした。

文大統領の発言は南北、米朝に次いで南北と米国による3国首脳会談を通じて非核化と平和体制の構築という「韓半島問題」を一挙解決したい気持ちと自信を示したものと受け止められる。韓国が仲裁した米朝首脳会談という絶好の機会が訪れただけに、「ゴルディウスの結び目」を断ち切るように、一挙に解決する契機にしたい考えの表れだ。文大統領は、「場所によっては、さらに劇的な姿になる可能性もある」と話した。南北に次いで米朝首脳会談が板門店で開かれれば、自然と文大統領が参加する3国首脳会談も可能だという期待が読み取れる部分だ。

文大統領は、「私たちは南北と米国の首脳間合意を通じて成し遂げたい明確な目標とビジョンを持っている」と言い、それを実現させる戦略を「大胆に」準備するよう指示した。2007年の南北首脳会談合意書である「10・4首脳宣言」を復元・継承することで保守政権9年間の対北朝鮮関係を一気に飛び越えたい思惑を示したものだ。10・4宣言には、「直接関連のある3者もしくは4者の首脳が韓半島地域で会って終戦を宣言する問題」も明記されており、3国首脳会談で「終戦宣言」イベントが行われる可能性もある。韓国政府の外交がどれだけ大きな「可能性の芸術」で実現させるのか、気になるのは仕方ない。

文大統領の構想は、最近の韓半島情勢の急進展から照らして、そう無理なものとは言えないだろう。だが、韓半島の非核化と恒久的な平和体制、米朝関係の正常化など文大統領が示したビジョンの一つひとつは70年にわたる冷静秩序の中で積み重なってきた難題であり、その完全な解決までには数々の議論を障がいを乗り越えなければならない。一つでも間違えると、また周辺国のどこかでも反対したりそっぽを向けば全体が狂ってしまいかねない。大きな構想だけで砂の城を積み上げるだけだ。最も先に南北から始まる首脳会談シーズンはあと1ヵ月を残している。大胆に、かつ緻密に、急ぐ中でも冷静に準備しなければならない。