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中国、米朝対話を支援し「韓半島平和」の後援者になるべきだ

中国、米朝対話を支援し「韓半島平和」の後援者になるべきだ

Posted March. 13, 2018 08:12,   

Updated March. 13, 2018 08:12

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中国の習近平国家主席は12日、鄭義溶(チョン・ウィヨン)大統領府国家安保室長に会って、南北、米朝首脳会談の合意に歓迎と支持の意を示し、「成果を出すことを望む」と話した。鄭氏は楊潔チ国務委員(外交担当)、王毅外相ともそれぞれ会談し、昼食と夕食を共にした。中国の例年の政治行事である両会(全国人民代表大会と全国人民政治協商会議)の期間に習氏をはじめ最高位の外交ラインが時間を割くことは異例だ。韓半島情勢の急変に対する非常な関心の反映であり、「チャイナ・パッシング(中国素通り)」への懸念が作用したと見える。

中国は、南北、米朝首脳会談に歓迎と支持を表明しながらも、内心は複雑だろう。これまで米朝間対話を仲裁し、北朝鮮核問題を話し合う6者協議の議長国を務めるなど、積極的な仲裁役割を担った中国だ。しかし、今度は米朝が中国を飛び越えて韓国の仲裁で歴史的な初の首脳会談を開くことになった。さらに、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の就任後、中朝間では首脳会談もなかった。いわゆる「中朝血盟」は過去のものになったとしても、中国が米朝の直取引をのんびりと腕組みして見ていることはできない。

特に、中国がずっと北朝鮮核問題の解決策として主張してきた北朝鮮の核・ミサイル挑発と韓米合同軍事演習の同時中断という「双中断」も見るべきものがなかった。中国は、五輪期間の合同軍事演習の延期が事実上中断効果を出したというが、北朝鮮は韓米合同軍事演習も了解するとし、中断要求なく核・ミサイル実験の中止を約束した。むしろ、北朝鮮が米国との直接対話に出たのは、中国の北朝鮮への制裁協力だった。中国が対北制裁を厳格に施行したことで、北朝鮮は中国の代わりに米国に手招きをする状況となった。今後、米朝関係が急進展すれば、米国との競争で北朝鮮を友好的緩衝地帯に置くという中国の戦略は全面的な修正が避けられないかもしれない。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領も12日、「私たちが成し遂げようとすることは、これまで世界が成功できなかった大転換の道だ」とし、「成功するなら、世界史的に劇的な変化となり、大韓民国が主役なるだろう」と強調した。米朝関係の変化は明らかに韓半島だけでなく、北東アジア秩序の抜本的な改編を招くことができる。急速な情勢変化に中国も警戒心を持つかもしれない。しかし、中国の役割を突然、米国が取って代わることはできない。北朝鮮が距離を置きながらも生存を頼ってきた国は中国だ。

これまでの過程は、韓半島の非核化と平和・安定の守護、対話・交渉による解決という、中国がずっと掲げてきた北朝鮮核問題の3原則の実現過程だ。中国は、国家主席の3連任禁止条項を撤廃する改憲案を通過させ、習氏に強大な地位と権限を与えた。今後、中国が本格化する「大国外交」が最初に試されるのは、北朝鮮の非核化による北東アジアの平和秩序の構築になるだろう。中国が北朝鮮の後見国家を自任した時代は過ぎ去った。北東アジアの指導国家として新たな秩序づくりに積極的な役割を果たさなければならない。