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豊かな南北合意とわずかな非核化…米国なしでは遠くに行けない

豊かな南北合意とわずかな非核化…米国なしでは遠くに行けない

Posted March. 07, 2018 08:09,   

Updated March. 07, 2018 08:09

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北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特別使節団と首脳会談について意見を交わし、「満足な合意」があったと、朝鮮中央通信が6日付で報じた。また同通信は、正恩氏と特使団が韓半島の平和と安定保障について虚心坦壊に話し合ったと伝えた。大統領府関係者は、「(会談の)結果が失望するものではなかったと承知している」と伝えた。特使団は6日午後に帰国し、文氏に結果を報告した。

北朝鮮の報道機関の報道には、非核化はさておき核や米国についての言及もない。しかし、韓半島の平和と安定保障という表現を通じて、特使団と正恩氏は南北首脳会談と南北交流・協力はもとより米朝対話と北朝鮮核問題の解決策、韓米合同軍事演習など様々な主題を議論したことを示唆した。特に南北首脳会談に関しては、正恩氏が統一戦線部に速やかに実務的措置を取るよう「綱領的指示」まで与えたという。文氏は平壌(ピョンヤン)招待に「条件を整えて成功させよう」と発言したので、会談に向けた条件と推進方向、内容に関する大枠の合意があった可能性が高い。南北関係改善に関しては豊かな合意や展望が予想される。

 

正恩氏が「新年の辞」で明らかにした南北関係大転換の方針によって首脳会談の開催にスピードを出す考えを特使団に対する歓待で示した。会談と晩さん会は、異例にも朝鮮労働党本館で4時間12分もの間行われた。正恩氏は、対南特使として派遣した妹の金与正(キム・ヨジョン)氏だけでなく夫人の李雪柱(リ・ソルジュ)氏まで同席させ、和気あいあいとしたムードを演出した。核開発にともなう国際的孤立を南北関係の進展を通じて脱するという苦闘であり、今後模索する対外関係の改善に向けても少なくとも文在寅政権を捕まえておく必要があるという判断だろう。

しかし、世界が何より注目してきた核問題に対する北朝鮮側の報道は曖昧だ。核問題の解決策と推定される「韓半島の平和・安定」について虚心坦壊に話し合ったというのが全て。よく「虚心坦壊な対話」は互いに意見が対抗したという外交的表現に相違ない。労働新聞は、特使団が平壌に滞在した6日朝にも「核武力は正義の宝剣」とし、「核をより強く握る」と主張した。さらに、「深く意見」を交わしたという南北間の軍事緊張の緩和、すなわち韓米合同軍事演習についても正恩氏は中止を強く求めた可能性が高い。

特使団が、核凍結から廃棄までの段階的な核解決策を提示し、正恩氏が米国との非核化対話への前向きな立場を表明するよう促すことに成功したなら幸いだ。正恩氏が自ら非核化の用意があるとは明らかにしなかっただろう。韓米合同軍事演習の中止を条件とした核・ミサイル実験の一時中止といった、対話のための初期措置に同意した可能性はあるが、正恩氏の根本的な非核化の決断がなければ過去失敗に終わった解決策と違いはない。

トランプ米政権は特使団の訪朝に対して「韓米間の緊密な協力」を強調し、慎重な態度を見せている。米国防省は「慎重ながらも楽観する」とも述べた。しかし一方で、トランプ政権は正恩氏の異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏殺害事件が猛毒の神経剤VXを使用した北朝鮮の犯行と結論づけ、追加の制裁措置を下した。非核化には決して妥協はなく、たとえ米朝対話が始まっても制裁と圧力は続くという明白なメッセージだ。

特使団の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長と徐薫(ソ・フ)国家情報院長は早ければ8日にもワシントンを訪れ、トランプ氏に訪朝結果を説明する予定だ。トランプ氏が特使団の正恩氏との会談結果をどう評価するかによって、米朝は対話か対決かを決定するだろう。1、2回、米朝を行き来する仲裁外交がさらに必要かもしれにない。トランプ氏は要求条件が厳しく、気難しいことで知られている交渉家だ。そのトランプ氏の同意や理解を得るには、正恩氏の明白な非核化の意志がなければ不可能だ。

 

南北間の合意はあくまで暫定的な未来にすぎない。米国が応じなければ南北関係の進展は期待できない。むしろ米国が抜けた状態で南北関係で速度戦を展開するなら、韓米間の誤解と葛藤を生むだろう。南北関係は米朝関係と別途に進ことはできない。ひとまず米朝が対話のテーブルについて韓半島の非核化プロセスが始まってこそ、南・北・米の同時並行発展も可能だ。