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[社説]「北朝鮮核問題が解決されてこそ南北改善」と言った文大統領、軍事会談で本気度を示すべきだ

[社説]「北朝鮮核問題が解決されてこそ南北改善」と言った文大統領、軍事会談で本気度を示すべきだ

Posted January. 11, 2018 08:10,   

Updated January. 11, 2018 08:30

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、新年の記者会見で、「韓半島の非核化は平和に向かう過程であり目標だ」とし、「決して譲歩できない基本立場」と明らかにした。また「南北対話が始まったが、独自に北朝鮮に対する制裁を緩和する考えはない」と強調した。すなわち軍事会談が開かれる予定の中、文氏が記者会見でこのように明らかにし、韓国代表団が厳守しなければならない原則を明確にしたのだ。

 

イベント性、一回性の平昌(ピョンチャン)冬季五輪参加の議論とは違って、軍事会談は非核化の議論につながらなければならない前哨戦だ。韓国代表団が明確な原則と統一した立場で臨まなければ、せっかくの南北接触が北朝鮮の時間稼ぎに利用されたイベントに終わる恐れもある。このような点で、会見で文氏が「南北関係の改善と核問題の解決は別にできる問題ではない」とし、「核問題が解決してこそ南北関係が改善でき、南北関係が改善されるなら核問題解決にも役立つだろう」と明らかにしたことは時宜にかなっていた。

北朝鮮は近く開かれる軍事会談で、「対南軍事カード」をすべて取り出すものと見られる。北朝鮮に対する拡声器の中止や韓米合同軍事演習の永久中止だけでなく、西海(ソヘ・黄海)上の北方限界線(NLL)問題も取り上げる可能性が高い。共同声明文に含まれた「わが民族が韓半島問題の当事者としてすべての問題を解決する」という文面を掲げて韓米を仲たがいさせようとするだろう。開城(ケソン)工業団地・金剛山(クムガンサン)観光の再開要求で韓国国内の対立を狙う可能性も高い。文氏が、「開城工団・金剛山観光は国連安保理制裁の枠組みで判断すべきであり、その制裁範囲内になるなら、韓国が独断で解除できない」と述べたことは評価に値する。

北朝鮮は、平昌「南北和解イベント」の出演を見返りに軍事会談で駆け引きするだろう。しかし、平昌参加と軍事会談の案件は明確に分けて扱わなければならない。軍事分野で韓国が取った措置は、北朝鮮の挑発に対応して最小限の報復と再発防止の次元でなされたものだ。南北が共同声明文に明記した軍事会談の目的は、「韓半島の緊張状態の解消」だったが、その核心が非核化問題というのは自明の事実だ。にもかかわらず北朝鮮が9日夜、高官級会談でのように「核は米国を狙ったもの」と言って議論そのものを拒否するなら、軍事会談に執着する理由はない。

10日の会見で海外メディア記者の質問は、文政府が北朝鮮に譲歩をするかどうかに集まった。北朝鮮に対する政府の立場に疑念が抱かれている証拠だ。今回の南北対話は、「ただ対話だけが解決策だ、このように言うことはできない」と言明した文氏の意志が見せかけではないことを行動で証明する機会だ。