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トランプが韓米FTAに望むのは数値ではなく名分だ

トランプが韓米FTAに望むのは数値ではなく名分だ

Posted September. 30, 2017 09:05,   

Updated September. 30, 2017 09:17

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今月2日、ドナルド・トランプ米大統領が提起した韓米自由貿易協定(FTA)廃棄の主張は、単なる脅しではなく、実際準備中の政府レベルの通商カードであることが分かった。金鉉宗(キム・ヒョンジョン)通商交渉本部長は27日(現地時間)、米ワシントン特派員との懇談会で、ホワイトハウス当局者の言葉を引用して、「米国は韓米FTAの廃棄を韓国に通知するメールまで作成した」と明らかにした。これに先立って22日は、ウィルバー・ロス米商務長官がとあるセミナーで、「北朝鮮に対して人道支援を行う韓国政策について、トランプ大統領は気に入っていない」とし、このような雰囲気が韓米FTAを廃棄させたい大統領に影響を与えていると述べた。対北朝鮮政策で韓米間食い違いが浮き彫りになった中、8月の1回目の韓米FTA共同委員会が決裂されると、トランプ大統領がFTA廃棄を押し通している。

北朝鮮核問題の解決のためには強力な韓米同盟が不可欠だという米国内の世論により、FTA問題は下火になっているが、韓米FTA廃棄は差し迫った現実である。最近、韓国政府が来月4日、韓米FTAの2回目の共同委員会を米ワシントンで開催したいと先に提案したのは、緊迫した米国内部事情を感知したためだろう。「廃棄が議論される前に急いで再交渉をしなければならない」という金部長の言葉は、韓国がもはや断固たる交渉態度を維持することは難しいという意味に聞こえる。

もはや「FTA効果について共同調査から始めよう」という韓国のこれまでの主張は力を失う一方、米国の「即時改正交渉」の要求に重みがかかる可能性が高い。米国は自動車分野の貿易赤字の解消とサービス分野の開放を要求しながら、圧迫するだろう。製造業の競争力は横ばいであり、サービス産業は後進的な韓国としては、追加開放はしにくく、現状維持も難しいジレンマに陥る恐れがある。

当初トランプ大統領の韓米FTA再交渉の主張は、政治的基盤である立ち遅れた北部・中西部の製造地域、ラストベルトの白人中産階級の労働者を意識したものだった。そんなトランプに、両国の貿易量増加や米国のサービス収支拡大などの統計はあまり意味がない。彼が望むのは論理的数字ではなく、支持層を説得できる名分である。金鉉宗通商チームはこれを念頭に置いて、交渉に臨まなければならない。