Go to contents

米爆撃機の出撃に穴があいた北、恐怖を恐喝でごまかすことはできない

米爆撃機の出撃に穴があいた北、恐怖を恐喝でごまかすことはできない

Posted September. 27, 2017 07:52,   

Updated September. 27, 2017 08:33

한국어

米B1B戦略爆撃機編隊が東海(トンへ・日本海)の北方限界線(NLL)北側に出撃した後、北朝鮮は「自衛権」を主張して領空外の米軍爆撃機も迎撃すると警告した。国連総会を終えて帰国の途についた李容浩(リ・ヨンホ)外相は26日、「米国が宣戦布告をした以上 米国の爆撃機が我々の領空を越えなくても、撃ち落とす権利など自衛的対応権利を有する」と主張した。これに対して米国防総省は、「武力示威を含むあらゆる軍事的選択肢を行使する」と対抗した。

北朝鮮は、米軍のB1Bの出撃に対応できなかった。国家情報院の国会報告によると、北朝鮮はB1Bの出撃を全く予想できず、措置を取ることができなかったという。北朝鮮は2日後に戦闘機を東に移動配備するなど、東側を強化する措置を取ったことが確認された。粗末な防空網と古い空軍戦力のため、B1Bの接近を知ったとしても対応措置を取ることができなかった北朝鮮が、米国がしてもいない宣戦布告をしたとか、領空外でも自衛権を発動するとか、見当違いな主張で騒いでいるのだ。どの国も国際空域で他国の飛行機を攻撃する権利はない。

北朝鮮が東海、ひいては太平洋まで弾道ミサイルを発射する状況で、米国がNLLの北側の公海上に強大な戦力を展開したことは、無謀な北朝鮮に強力な警告メッセージを投じる効果的な武力示威だった。「自衛権」云々する北朝鮮の呆れた主張がその効果を証明する。にもかかわらず、北朝鮮は来月10日、労働党創建日を前後して再び大型の挑発をする可能性が高いと、情報当局は見ている。北朝鮮が追加挑発に出る場合、米国は北朝鮮に対する海上封鎖レベルの高強度な武力示威を考慮している模様だ。来月末には原子力空母「ロナルド・レーガン」をはじめとする空母打撃群が韓半島海域で韓国海軍と合同訓練を行う予定だ。

ますます高まる韓半島の軍事的緊張状況は、もはや言葉の戦争を脱し、「ミサイル挑発 vs 爆撃機出撃」といった米朝間の武力示威の対決につながり、軍事的衝突を引き起こす可能性が高まっている。特に北朝鮮は、対米脅迫こそ最も効果的な防衛手段だと誤認している。核ミサイルの完成は「米国と力の均衡を成す」という錯覚にも陥っている。しかし、北朝鮮軍も「先に報告、後に措置」の指示を与えるなど、偶発的衝突が起きないよう慎重だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も26日、10・4首脳宣言10周年記念式で、「北朝鮮が世界を相手に核で対抗しようとしては未来がないということを分からせる」と述べた。恐怖を恐喝で隠すことはできない。北朝鮮は無謀な挑発を止め、生存の道を見出さなければならない。