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金命洙次期長官、「左右対決」を超えて国民の司法部を作るべき

金命洙次期長官、「左右対決」を超えて国民の司法部を作るべき

Posted September. 22, 2017 09:13,   

Updated September. 22, 2017 09:32

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金命洙(キム・ミョンス)最高裁長官候補が昨日、国会で可決定足数より10票多い160票で任命同意を受けた。司法部の首長が空白なく、24日に任期満了となる梁承泰(ヤン・スンテ)最高裁長官の後任となるので幸いといえる。与野党の票対決が激しかったことに比べれば、余裕を持って可決されたことになるが、僅差の票差である。金次期長官は、任命同意の過程で浮き彫りになったイデオロギーの偏りを巡る一部の懸念を払拭させ、保守右派と進歩左派との対決を超えた司法部の首長として公正な審判者の役割を果たす責務を抱えている。

金次期長官は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期中、判事候補者10人を提請することになる。重大な権限といえる。国会人事聴聞会で、「大統領と意思が異なっても提請権を行使したい」と約束した。文大統領は、憲法裁判所長に統合進歩党解散決定に反対した金二洙(キム・イス)憲法裁判官、憲法裁判官に民主化のための弁護士会の出身であるイ・ユジョン弁護士など、進歩性向の法律家を指名した。二人は国会で同意が否決されたり、株式投機疑惑が浮き彫りになり、辞退した。金次期長官は、大統領と嗜好が同じだとか、私たちの法研究会、民弁出身だからといって優遇してはならない。異なる嗜好、異なる出身だからといって冷遇してもならない。

裁判所の改革を求める声が内外から高い。金次期長官は、「前官礼遇のために不公正裁判があるという国民の懸念を取り除くように努力するのが最大の望みだ」という意志を表明した。国民が望む司法改革は、前官礼遇などの弊害をなくして裁判の信頼を回復することであって、全国裁判官会議が主張する裁判官昇進制度の廃止や「判事ブラックリスト」の調査ではない。裁判所組織の安定のために人事滞積の不満も解消しなければならないが、 当面の改革の優先順位は、司法サービスの質をさせるために裁判所の敷居を下げ、公正な裁判で司法部の信頼を高めることにあることを肝に銘じなければならない。

58歳の金次期長官は、最高裁判所長官としては比較的若い。自分の経綸不足を認め、アドバイスを求める開かれたリーダーシップを発揮しなければならない。金次期長官は、裁判所行政処で働いたことがない。欠点ともいえるだろうが、一生裁判だけを手がけてきた履歴をもとに、裁判所行政処の肥大化と組織の官僚化を破り、「帝王的最高長官」が全権を握った人事権の分散など、制度刷新にも踏み切らなければならない。

梁承泰長官は5月の新任裁判官の任命式で、フランスの文豪バルザックの言葉を引用して、「司法部への不信は一つの社会の終わりが始まる兆候だ」と述べた。司法部は、一度信頼を失うと、信頼を回復しにくく、審判機能の麻痺は社会の混沌と破綻に帰結されかねない。大韓民国の憲法の下で司法部は、憲法の精神を守る最後の砦にならなければならない。司法部の独立が権力と世論の両方から深刻な脅威を受けている。金次期長官は、司法部を左右対決を超えて法と良識が最終的に勝利する正義の組織にしなければならない。それこそ司法部の独立を守る道であり、司法部の首長が職をかけて守るべき価値といえる。