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[社説]文-安倍「極限の制裁」... 中国は送油管を遮断して北朝鮮を引き出せ

[社説]文-安倍「極限の制裁」... 中国は送油管を遮断して北朝鮮を引き出せ

Posted August. 31, 2017 09:25,   

Updated August. 31, 2017 09:27

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文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍晋三首相は30日午前、電話会談で、「北朝鮮に対する圧力を極限まで高め、北朝鮮自ら対話の場に出てくるようにしなければならない」との認識を共にしたと、大統領府が明らかにした。国連安全保障理事会が異例にも速かに招集され、直ちに北朝鮮を糾弾する議長声明が全会一致で採択された直後に行われた首脳間の電話会談だった。

これまで一貫して「制裁と対話の並行」を強調してきた文大統領からこのように強硬なメッセージが出たことは異例だ。北朝鮮に対して何度も失望したためだろう。先月の北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級挑発後、米朝間で起きた「言葉の戦争」が起こっている状況でも、「戦争はいけない」と米国に事実上、反旗を翻した文大統領だ。しかし、米朝間の神経戦が徐々に静まり、対話局面への転換まで期待されたが、北朝鮮が再び日本の上空を通過する弾道ミサイル挑発を強行したことで、これ以上我慢できないと判断したようだ。

日韓首脳の「極限の対北制裁」は、当然中国を意識したものだ。大統領府関係者は、「(前回の制裁で抜けた)石油供給の中止、石油禁輸措置などが、今回の制裁決議案に反映されるかが関心事」と話した。国連安保理緊急会議でも、今後北朝鮮に加えることができる制裁の中で何が残っているかを主に議論したという。結局、最も効果的で北朝鮮が耐えられない方法は、中国が北朝鮮への送油管を遮断する措置以外にない。

 

こうした中、注目されるのはトランプ米大統領の反応だ。トランプ大統領は声明を通じて、「北朝鮮の脅威的で挑発的な行動は、北東アジア地域と全世界からの孤立を招くだけだ」とし、「あらゆるオプションがテーブルの上にある」とだけ述べた。ツイッターでの連日の「炎と怒り」、「軍事オプション準備完了」といった強硬発言とは異なる。異例の節制したメッセージだ。北朝鮮に対して最後の忍耐をテストしているようだ。

にもかかわらず、北朝鮮は30日にも、ミサイル挑発の「成功」を祝って大々的な宣伝戦を繰り広げた。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、「太平洋軍事作戦の第一歩」、「グアムを牽制するための意味深長な前奏曲」と強気の態度を見せた。その一方で、「米国の言動を注視し、それによって今後の行動を決心する」と述べた。しばらくは挑発の速度を調節して米国の反応を見るという考えだが、果たして今の情勢をちゃんと読んでいるのか疑問だ。

もはや米国も韓国も、北朝鮮に対する忍耐は限界に達した。中国は最近、国連の制裁決議にともなう北朝鮮に対する措置を徐々に実行に移している。今回の北朝鮮に対する糾弾声明にも賛成した。ただ、中国の劉結一国連大使は、追加の対北制裁に対して、「もう少し見守ろう」と述べた。中国はこれ以上ためらってはならない。北朝鮮の挑発は放置できない臨界点に達した。北朝鮮への送油管を遮断して、北朝鮮を対話のテーブルに引き出さなければならない。



イ・チョルヒ記者 klimt@donga.com