Go to contents

揺れるトランプ大統領、韓米同盟の北朝鮮対応システムが不安だ

揺れるトランプ大統領、韓米同盟の北朝鮮対応システムが不安だ

Posted August. 02, 2017 07:32,   

Updated August. 02, 2017 08:18

한국어

米本土を狙った北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の挑発が露骨になり、米国内で「言葉でなく行動」しなければならないというムードが広がっている。米国のトランプ大統領は先月31日、就任後2回目の閣僚会議を開き、「北朝鮮(問題)を解決する考えであり、解決されるだろう」とし、「私たちは何であれすべて処理する」と明らかにした。超強力な制裁が迫っていることを示唆したのだ。

米外交安全保障首脳部も連日、強硬発言をしている。米国のヘイリー国連大使は、「対話は終わった」と強調した。中央情報局(CIA)のポムペオ長官は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長に対する追放作戦の必要性を言及した。外交の大物、キッシンジャー元国務長官は、「北朝鮮政権の崩壊後、中国の不安を減らすために在韓米軍の撤収を検討しなければならない」と述べた。それだけワシントン朝野が北朝鮮の核の脅威を深刻に受け止めているということだ。

しかし一方では、このような強硬論を裏付けるほどの執行力がトランプ政権にあるのかという疑問を覚えるのも事実だ。コントロールタワーであるホワイトハウスはほぼ内戦状況という報道もある。ママクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は更迭説に包まれ、ティラーソン国務長官も辞任説が流れている。国務次官補の人選が2人だけで、国務省が作動しないという話もある。韓半島専門家もジョセフ・ユン北朝鮮担当特別代表だけで、東アジア・太平洋担当次官補、韓国課長、駐韓米国大使は空席だ。

欧米メディアでは、トランプ大統領が国内外の危機を突破するために北朝鮮と戦争することもありえ、ツイッターで戦争命令を下せないこともないという観測まで流れている。果たしてトランプ政権に北東アジアの今後の構図や韓米同盟の未来、韓国民の安全まで考慮した対北政策を立案して推進する専門家がいるのか疑わしい。

今、北東アジアでは、米中の対決構図に韓国と日本、北朝鮮とロシアが加勢して北朝鮮の核をめぐる「韓米日vs中ロ朝」新冷戦構図が固定化しつつある。米国の中国に対する圧力に対して、中国国営英字紙グローバル・タイムズは、「青二才の大統領の発言」と批判した。習近平国家主席は、建軍90周年の演説で、米国に対抗する「軍事崛起」を予告した。ロシアは、米国のロシア制裁法案の議会通過を受け、米国の外交官を大挙追放し、北朝鮮への原油輸出を増やした。

何よりトランプ大統領が韓半島の運命を左右する決定を下す時、このような動きを事前に把握して内密に議論する韓米間のチャンネルがあるのか心配だ。国家安全保障委員会(NSC)に米国通・安保通が見られず、駐米大使もまだ空席だ。「8月危機説」が意味なく流れているのではない。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、トランプ大統領との首脳会談で合意した韓米安保協議体の稼動を急がなければならない。