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文明社会から消えなければならない単語、「ブラックリスト」

文明社会から消えなければならない単語、「ブラックリスト」

Posted July. 28, 2017 11:30,   

Updated July. 28, 2017 13:06

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裁判所が27日、文化界ブラックリスト事件と関連して拘束・起訴された元大統領秘書室長・金淇春(キム・ギチュン)被告の1審公判で、懲役3年の実刑を言い渡した。元文化体育観光部長官・趙允旋(チョ・ユンソン)被告には懲役1年、執行猶予2年を宣告した。政治権力の恣意的な支援排除を明白な職権乱用と判断したのだ。また、元大統領教育文化首席秘書官・金尚律(キム・サンリュル)被告らも有罪を言い渡された。実体をめぐって論議が呼んだブラックリストの存在を認め、関係者に法的責任を問うたのだ。

ソウル中央地裁刑事合意30部は同日、文化界ブラックリストが検閲を禁止する憲法に反するだけでなく、芸術支援の公正性に対する文化芸術界と国民の信頼を傷つけるもので、その被害の程度は計り知れないと判示した。実際、特別検察官と監査院によると、ブラックリストの対象は約8000人の進歩左派指向の文化芸術家、約3000団体にのぼる。以前も政権のコードに合う芸術家や文化界の人々に集中的に支援することが度々あったが、今回の事件はその規模が大きく形態も違った。

独裁政権で見られるような思想統制と特定団体の文化人に対する組織的排除を指示したのは金淇春被告だった。朴英洙(パク・ヨンス)特別検察官チームの捜査結果による、と2014年5月に朴槿恵(パク・クンへ)大統領が、「左派文化芸術界の人々に文化体育観光部の予算が支援されることがないようにせよ」と指示した。この指示をブラックリストという公安的思考と旧時代的な論理による方式で実現するうえで先頭に立ったのが金被告だ。

人間の魂を豊かに育てる創作活動は、多様な想像を基に現実に対して異議を提起し、抵抗できる個人の権利から花咲く。それがまさに表現の自由を守らなければならない理由だ。これを統制したり抑圧することは、創作活動に対する死刑宣告であり、民主主義に対する挑戦だ。政権の顔色をうかがわせたり権力に便乗させる支援政策は、文化芸術の生態系を荒廃させる。

この機に政府の文化芸術界への支援手続きが公正で透明に行われるよう制度的な補完装置が必要だ。政権に関係なくこの地で文化芸術が盛んになるには、左右の理念の垣根を越える寛容の精神、理性の力を作動させることが何より重要だ。「ブラックリスト」という野蛮な単語は文明社会の羞恥だ。新政府も、政権と理念や志向が異なる文化芸術家が疎外されたり敬遠されないよう今回の裁判の教訓を生かさなければならない。