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共犯符号「ナデブルツ」

Posted May. 25, 2017 08:39,   

Updated May. 25, 2017 08:39

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今も昔も服役者は名前の代わりに「収容番号」で呼ばれる。「透明人間」扱いするようだが、正体を表したくない服役者を配慮する意味がより大きい。1999年5月からは憲法裁判所の違憲決定によって未決囚は私服で出廷できることになった。アクリルのバッジをつけて法廷に現れたのもこの時からだ。老弱者や女性の未決囚は捕縄もしない。前大統領の朴槿恵(パク・クンへ)被告と前大統領秘書室長の金淇春(キム・ギチュン)被告が、三星(サムソン)グループ副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)被告とは違って捕縄をしない理由だ。

◆23日、ソウル中央地裁で開かれた国政介入事件の裁判に出廷した朴被告の左胸にも丸いバッジがついていた。「ナデブルツ ソウル(ク)503」。暗号のような略語には、刑務官だけが知る収容者の核心情報が隠れている。共犯符号と呼ばれる「ナ(国政壟断)、デ(大企業)、ブル(ブラックリスト)、ツ(スポーツ)」は、主要犯罪容疑を表す。男性は黒、女性は赤で書かれる。「ソウル(ク)」と「503」は、収容場所と収監番号だ。

◆収容者情報を含むバッジを服役者に着用させるのは、効率的な戒護のためだ。刑務所内で運動や面会をしたり、法廷に行ったりする時に顔を合わせる機会を利用して服役者どうし口裏を合わせるのを防ぐためだ。2012年7月に不法資金授受疑惑で収監された李相得(イ・サンドク)元議員は、約3000人を収容するソウル拘置所が共犯の出廷や運動、面会の時に一度も顔を合わせないようにすることを見て驚いたという。共犯符号は、外部はもとより服役者にも知らせてはならない。ソウル拘置所は、国政介入共犯符号を変えることを検討している。

◆初の国政介入事件で大統領が罷免、収監されたが、まるで雑犯のように収容者バッジを付けて法廷に出頭する姿を目にしなければならない国民の気持ちは穏やかでない。ソウル拘置所も悩んだが、バッジを外して出廷する場合の特恵論議を憂慮したという。「法不阿貴」(法は貴きにおもねらず)という点で十分に理解できる。ならば、未決囚が護送車から降り、法廷で一般国民に公開される時だけでもバッジを付けないようにするのはどうだろうか。