Go to contents

韓国に上陸するテスラ

Posted March. 15, 2017 08:31,   

Updated March. 15, 2017 08:32

한국어

国内のテスラ1号のお客は、新世界(シンセゲ)の鄭溶鎭(チョン・ヨンジン)副会長だ。鄭副会長は2013年、米国からスポーツカー「モデルS」を購入して、独自の充電施設まで設置して900キロを乗り回した。充電インフラ環境が足りない上、テスラ1号の顧客という視線に負担を感じて、2ヶ月後に売却したとはいえ、電気自動車への関心は変わらなかった。Eマートの100ヵ所の支店に充電施設を備える一方、国内のテスラ1号店を河南(ハナム)スターフィールドに誘致した。

◆15日、河南スターフィールドの店舗がオープンし、韓国にもテスラ時代が開かれた。テスラは、広告なしに直営とオンラインでのみ販売するが、6月の発売を控えて、すでに1000人余りが車を注文している。顧客の試乗要求率も世界最高だという。今回販売されるモデルS90Dの場合、価格が1億200万ウォンを超えており、エコカー補助金の対象から外されているのに、このほどの反応があることを見れば、韓国人のアーリーアダプター(early adapter)気質を実感することになる。

◆国内電気自動車として現代(ヒョンデ)自動車の「アイオニック」があるが、電気自動車は、テスラの前とテスラの後に別れる。1回充電時の圧倒的な走行距離、スポーツカー顔負けの走行性能、洗練されたデザインとリーズナブルな価格が突風の理由に挙げられる。中国では突拍子もなく、「生物化学兵器防御モード」の機能があって人気だというが、私たちが注意深く見なければならないのは、アップルがアイフォーンを初めて発売したときのようなパラダイムの変化だ。テスラモデルは、スマートフォンの運営体制(OS)のように、ソフトウェアをアップデートして、性能や機能を向上させることができる。テスラが、車輪のついたスマートフォン、電気自動車のアップルと呼ばれる理由だ。

◆テスラの最高経営責任者(CEO)は、映画「アイアンマン」の実際モデルとして知られているイーロン・マスクだ。インターネット決済システム「PayPal」で億万長者になったマスク氏は、テスラと宇宙発射体「スペースX」、再生可能エネルギー企業「ソーラーシティ」を起業した。ロケットや自動車、エネルギーまでを直接作るという意味だ。マスク氏が追求するコネクテッドカー(connected car)は、運転者をハンドルから解放させる自律走行はもとより、AR(拡張現実)のようなディスプレイ技術、ウェアラブルまでを統合する幻の未来だ。現実に安住してきた国内自動車メーカーが気になる。